2013年6月28日金曜日

犬の心とTHE GEESE

最近よしもと関係でギースを見ることが多い。
今回は犬の心とのユニットコント。前回のwithアルピーも見ました。
女性ゲストとして拙者ムニエルの伊藤修子さんが出演。
 
アルコ&ピースの不穏な感じがうまく取り込まれていた前回に
比べると、今回はスタイリッシュでどこかスマート。
ASH&Dカラーを意識して作られていた気がするのです。
グローブ座の頃のシティボーイズを思い出すのです。
伊藤修子さんのふせえり感。
 
5本くらいコントがあったかな?
一番好きだったのは、高佐さんのひと夏の大冒険(サイレントでお送りします)
でっかい尾関さんがかわいい少女設定・・・。
胸に一瞬タッチして確かめるあたりがジャンプの冒険マンガっぽい!
謎の疾走感でラストまで駆け抜けるけれど、思い返すと一番脳内に
こびりついているのはBGMで使われていたプリプリの世界で一番熱い夏(笑)。
ギースのサラッとした演技と、犬の心の演劇っぽい演技がうまく調和
する見ていて楽しい組み合わせだった。
 
エンディングでおなじみ尾関さんのクズ話が出ていたけれど、
尾関さんて憎めない人懐っこさがあって好きなんだよなあ。
穏やかな大型犬みたいなイメージ?
子供がふざけて触ったり尻尾ひっぱったりしても怒らず、
おやつをこっそりたくさん盗んで庭の隅に埋める犬(笑)
 

オリジナルテンポ「喋るな、遊べ!!」

オリジナルテンポは台詞を一切使わずに、音や映像などで舞台を
作るパフォーマンス集団。
言葉を翻訳する必要がないので海外の演劇祭などでも活躍
しているらしい。
わかりやすく言うとブルーマンショウやNANTA系のステージかな。
 
お客さんを舞台にあげて洗面器に顔をつけてブクブクさせたり、
積極的に会場を巻き込む楽しいパフォーマンス。
特に面白かったのはダンボールの使い方。
崩れそうで崩れな~い、とか忘年会でやってみたい。
 
出演者が演奏も担当していてその演奏も上手いから驚いた。
カップラーメンを使うネタだけ苦手だったかな。麺をすする音で
音楽を奏でるのだけれど、あんまりいい音とは思えないので。
(海外でもこのネタやったんだろうか)
 
パフォーマンスは文字で説明するのも難しいので詳しくは公式HPで。
動画も見ることが出来ます。

2013年6月27日木曜日

新国立劇場朗読劇「アラビアの夜」

出演:佐藤誓、髙島レイ、西村壮悟、形桐レイメイ、池田朋子
 
旧東ドイツ出身の作家が書くアラビアの話を日本で上演。
作者の名前がローラント・シンメルプフェニヒ・・・舌を噛みそう。
新国立劇場小ホールで上演中の「つく、きえる」も彼の作品で、
関連企画としてこの朗読劇が開催されたらしい。
 
大好きな役者である佐藤誓さんの名前に惹かれて応募し、
他の出演者については全く知識がなかった。
パンフレットを確認すると、大半は新国立劇場養成所を卒業した
元研修生。
なるほど、彼らの勉強のための公演でもあるのかな。
今回は無料公演でした。
 
肝心のストーリーですが、何と言うか・・・夢の中にいるような。
現実と幻想を行ったり来たりする不思議なおはなし。
集中して聞かないと途中で振り落とされそう。実際後半のあたりで
ちょっと眠くなったzzz
 
とあるマンションに住む2人の女に訪れる2人の男と管理人。
そのうちの1人の女性がいつも寝てばかりいて記憶が曖昧で、
まるで男たちが彼女に吸い寄せられるようにキスすると、舞台が
アラビアの砂漠になったり、コニャック瓶の中にどじこめられたり。
 
結末も・・・ん?親子なの夫婦なの?えっ、本当に死んじゃうの・・・?と
よくわからないままに終わってしまった。
深く読み解こうと思えば脚本の隙間に色々なものが潜んでいそうだけれど、
わからないままでもいいのかもしれない。
 
新国立劇場はこのような無料公演・セミナーも開催しているし、
演劇もチケット代は比較的安め。
小劇場で取り上げる演劇はしっかりとテーマのあるシリーズものや
骨太の作品も多いのでおすすめ。
 
枚数は少ないけれどわずか1500円で見ることが出来るZ席、
そして学生ならば半額になる当日券も魅力。
なにしろ国立ですよ、奥さん!
税金納めている社会人なら使わなきゃ損だって!
こういう制度があることを劇場はもっと広く宣伝するべき。
 
これからの公演では、9月に上演される段田安則、相島一之、
近藤芳正のコメディ「OPUS」
チケット代はA席5250円、B席3150円。どうよこれ。
このメンバーでパルコ劇場ならきっと倍の値段するよ。
 

2013年6月26日水曜日

ごきぶり『の』ポーカー

出演者:MC溜口佑太郎(ラブレターズ)、ジンカーズ、高佐一慈(ザ・ギーズ)
小林健一(動物電気)・駒木根隆介・本多力(ヨーロッパ企画)
 
8種類の害虫カードで遊ぶカードゲーム「ごきぶりポーカー」。
スラッシュパイルでは今までにも芸人が人狼をやる「芸人狼」という
イベントを開催していて、今回は芸人×ゲームシリーズの第二弾
といったところ。
 
話し合いからちょっとしたドラマや思いもよらない展開が生まれる
人狼とは違い、ごきぶりポーカーは宣言しながらカードを1枚出して
それが嘘か正しいかを見抜くだけの単純なゲーム。
それをどうやってイベントにするんだろう?と疑問に思いながら足を運びました。
 
結果的に大いに盛り上がって楽しかったけれど、規模を大きくするの
は難しいかなという印象。
あと、戦略を練ることができる上級者とルールを把握したばかりの
初心者では、戦い方がかなり変わってくるのでそのバランス調整が大事かも。
 
今回一番の経験者だったのは俳優の駒木根さん。
自分の手札とまだ出ていない手札から考える確率、相手が押し付けて
くるであろうカードの読み方。
いわゆる「ごきぶりポーカーの定石」が頭に入っているので、序盤は
面白いように当ててくる。
 
しかも彼はその定石や自分の推理をきちんと言葉にして、
まるで解説者のように紹介してくれたので、このゲームに馴染みがない
客席にとって大変ありがたい存在でした。
みんなが「駒木根さんがMCをやればいいのに!」と絶賛して、MCの
溜口さんがふくれっつらをする。
 
高佐さん相手に倒し方まで予告してしかけてくるなど、魅せ方も
心得ているあたりはさすが役者。
口の悪いMC溜口さんが思わず
「あったまのいいデブですね~」と感心して周りから、先輩に向かって
どういう口の利きかただ!とつっこまれる。
 
ゲーム知能指数が高かったのが高佐さん。
ごきぶりポーカーは数回プレイした程度でも、普段からカードゲームに
触れる機会が多いからか、コツの吸収の仕方がとにかく早い。
ゲーム中にガンガン学んでいるのが観ていてもわかって、この人も
頭いいな~と。
しかも強敵である駒木根さんに果敢に対決を挑む、負けず嫌いな
チャレンジャー。
 
ジンカーズはとにかくかきまわして面白いことしたいいたずらっ子の
馬場さんと、たぶん最後までゲーム自体にピンときていなかった樋口さん。
勘を頼りになんとなく答える!ゲームラストで全く勝敗に関係ない人を
指名して会場全体を「・・・?」という雰囲気にさせる。
でもこのゲームは結局本当か嘘かを答えるだけだから、ゲーム内容に
通じていて理論的に出した答えが勘に負ける瞬間もある。
そこが面白い♪
 
俳優組も実に個性的。
ヨーロッパ企画の本多さんは「見る」の回避をせずに勝負に出て
積極的にはずしていて、
「このカードは○○です(めくる)○○じゃありませんでしたー」
と繋げて言うのがやたらおかしかったなあ。
溜口さんのちょっとしたミスで作戦がばれた時、2人で
「騙されてるよプププゥ~」とか見え透いた演技してたのもかわいかった。
うん、本多さん&溜口さんペアはやたらかわいかった。
 
動物電気の最終兵器・コバケンさん。
この前、お隣の駅前劇場でふんどし姿を見たばかり。
さすがに今回は脱がなかったけれど(当たり前)、個性派俳優の
面目跳躍だった。
奇抜な作戦を思いついては自滅する様子に共演者も客席も爆笑。
初対面の人たちばかりなのに「あの人相当バカだぞ・・・!」という扱いを
されるコバケンさん。THE イジられ上手。
害虫の鳴き声を入れて惑わす作戦はその後みんなに流行っていく。
 
最後に溜口さん。
どうやら今回の出演者は芸人も俳優も溜口さんと繋がりがある
人たちだったらしい。
「私はマスターオブセレモニーですからいじらないでください」
「スラッシュパイルさんに今後使ってもらえるかかかってるんだから!」
と予防線を張ったにも関わらず、ま~全方位からイジられることイジられること。
ライブのエンディングでよくある風景。
 
その溜口さんはMCなのに口は悪いし、出演者に肩入れしたり
ディスったりと立場が中立じゃない。笑ったな~。こんなMC珍しい。
見ている方はめちゃくちゃ楽しかったけれど、他イベントのMCが
来るかは微妙なところかも?
 
今回、溜口さんのちょっとした一言がプレイヤーにヒントを与えてしまった
ところがあった。これはゲーム系イベントのMCの難しいところのようで。
プレイヤーはほんのわずかな違いや反応からヒントを得ようと探しているから。
そう考えると、人狼イベントMCの負担の大きさがよくわかる。
夜のターンですでにいない人にも、まるでいるかのように話しかけなければ
ならないし、ヒントを与えないように動くのは相当神経を使うはず。
別イベントでスパローズやラバーガールの有能さを感じるとは。
 
とは言っても初めてのイベント&MCに失敗はつきものだし、
ごきぶりポーカーイベントに2回目があるならば、是非また溜口さんに
MCを担当して欲しい。
その際にはプレイヤーの人選を慎重に。
 

2013年6月25日火曜日

YATSUI FESTIVAL

夏フェスというと
目当てのバンドを押さえる
→その間にどれを見ようかは現地で決めるつもりでいる
→当日、私でも知っているバンドを見てみようと行くと入場規制ばかり
→途方にくれて足が疲れて自己嫌悪
という哀しい思い出が多くて・・・。
 
しかし、今回は入場規制に一つも引っかからずにお目当てのステージを
かなり網羅することができたのだ!
ライブの合間に挟まれているお笑いステージを重視したら、結果的に
それが5分前行動みたいになったのが勝因。
素敵な配分だよやついフェス。
 
①Yes-man、かもめんたる、ツィンテル、ラバーガール、ウエストランド
とにかくヒューヒュー言いたいお客さん達なのでお笑いライブも全般的にドカドカ受けてましたね。
芸人さんの方も音ネタっぽいものや、盛り上がりやすいネタを選んでいた印象。
こういう所でウエストランドは強いなあ。
一見渋めなラバーガールの電気屋とか、かもめんたるのマッサージ
もきっちり笑いをとっていていい感じ。
 
②堂島孝平
今日も堂島くんはキラッキラしていてああ幸せ。
シルクハットにスーツの正装(楽屋でゲラゲラ笑われた)も素敵よ。
レキシにも出て欲しかった
葛飾ラプソディーからのシャンゼリゼでは「OH,やついフェス~」
 
③鉄割アルバトロスケット
ココナツ風味のタイカレーを食べてから鉄割へ。
7th floorに来たのはガレージシャンソンショー以来かもしれない。
怪しげな雰囲気に似合いの狂ったパフォーマンス、ほんっとどうかしている(誉めてます)
ビンゴゲームが至高の下らなさだった
ギャグでアングラで、意外と渋さ知らズあたりと近いのかな。
今回は渋さみられなくて残念。
 
④ゆってぃ、ダブルブッキング、THE GEESE、エルシャラカーニ、鬼ヶ島
あばら痛めてるけど気にしない、ワカチコワカチコ♪
ゆってぃお大事にね。
THE GEESEはピーッなネタが色々入ったクイズ番組。
ところが尾関さんが落ちに関わるフリップを先に出してしまうという
大チョンボをやらかしましてw
それも笑いに変えていたけれど、高佐さんの目が一瞬怖かったよ!
 
そして今回かっこいい!と思ったのがダブルブッキング。
ネタは「教師」だったのだけれど、お祭りっぽい空間にこういうきっちり
したコントを持ってくるのが度胸あるなと。
騒ぎたくてしかたなさそうなフロアの観客も内容に引きこまれている
のがわかったし、MCの方も「前のお客さんが凄い…と呟いていましたよ」と。
フェスに合わせるのではなくて、自分たちの世界にフェスを取り込んでいた。
 
⑤ハンバート・ハンバート
途中から。MCが長くてなかなか曲にいかないから、時間ももったい
ないし他に移ろうかと考えていたのだけれど。
たま「さよなら人類」のカバーで心を奪われてしまった。
カバーに感動するというのも申し訳ないのだけれど。
たまは唯一無二でスペシャルだなあ。今聞いてもそう思う。
チキチキバンバンカバーも愉快で楽しい♪
 
⑥スパローズ、ウクレレエイジ、阿佐ヶ谷姉妹、花香よしあき、ハマカーン
スパローズ、登場するなり大和さんが一度でいいからワーキャー
言われてスターの気分を味わいたいと言い出す。
「大和クンかっこいい!」「大和クン結婚して!」と(やらせとはいえ)
叫べて私は幸せですw
異質な空間で会場を味方につけるには色々なやり方があるのだわ。
こういう場に強いのが営業で鍛えられている芸人さんなのだろうね。
阿佐ヶ谷姉妹 in やついフェス。
O-WESTに響き渡る美しきコーラス声。
とにかくよく動く!年齢を考えるとすごいことなんじゃないかと。
ピンクのドレスも大きな会場に映える。
ミホさんの声が細いのでちょっと聞き取りずらかったけれど、エリコさんの
お腹から出る力強いツッコミでばっちり受けてました。
 
⑥レキシ
レキシのライブはハッピーとグルーヴィーで出来ています。至福の50分。
楽しい以外の感想なんてないってば。
あなたは武士~♪と右手をブンブン振り、高床式~ねずみ返し~の
コール&レスポンスを叫びつつキャッツ!
狙い通り足軽先生こといとうせいこう氏も出てきてくれたよー。
 
⑦東京女子流
次のお笑いステージに余裕を持って並んだら、duo会場は1時間くらい
押している。しまった~でももう出られない。
duoはアイドル系ステージが集中しているので観客のノリがちょっと怖い。
これがコールとサイリウムか・・・。
東京女子流の前に登場したちょっとダウナー系のアイドルの子が、
自分の部屋から毎週動画を配信していると聞き、背筋がさわっとなる。
一瞬だけ。うーん、わたしの知らない世界がここにある。
東京女子流は爽やかな美人さんたちで、歌も上手いしダンスが
激しいので、SPEEDとか安室ちゃんのダンス系アイドルユニットを思い出す。
あんなに踊って息が切れずに歌うんだから体力勝負だ。
 
⑧キック、ラブレターズ、ホシカワ、流れ星、江戸むらさき
ラブレターズはKOCのファイナリストです!と煽られて登場。
去年も滑ったという子犬の小噺をして会場を一気に引かせる(汗)
ネタは新社会人応援コントだけれど、わちゃわちゃ喋るしテンポが
早いので広い会場にハマらず。
なんかちっちゃいのが出てきて喋りが聞き取れない、みたいなことを
繰り返して帰ったよ・・・?というポカーンとした空気が。
MCの人も苦笑いしてたなあ。
流れ星はちゅうえいのギャグセレクション。ちゅうえいは動きのみで
瀧上さんがマイクでアテレコ。会場をたっぷり温めてから後半は
献血のネタ。
 
立ちっぱなしで腰が限界だったのでここで帰宅。
疲れたけど楽しかったー。腰と足に湿布貼りまくって寝ました。

2013年6月19日水曜日

学割が国を作る

細川徹さん主催の男子はだまってなさいよ!聖バカコントで高校生以下1000円の学割が
実施され、その心意気が嬉しい私は周りにお奨めしまくってしまった。
 
学割を用意してくれるアーティストや団体は皆尊い。
自分自身が学生時代に学割の恩恵を受けたので心からそう思う。
 
「これは学生時代にしておいた方がいいよ」と今の学生さんにアドバイスを
するよう求められたら、私が選ぶ3つは
 
・図書館で本を借りてたくさん読むこと
特に自分の興味外でも名作とされている本、長編小説、
 
・海外旅行に行くこと
できれば宿も航空券も自分で手配する自由旅行
 
そして
・学割を使ってあらゆるものを片っぱしから観ること
 
物事を知り、体験するのに遅すぎるということはない。
それは確かなことだけれど、若いうちの体験は身になるというのも
また真実だと思う。
クドカンか松尾スズキさんだったかな? インタビューで
「自分がいま創っている作品は高校生くらいまでに好きだった物や
知識や想像が源になってる。それをアレンジして毎回出しているようなものだ」
みたいなことを話していて、あぁわかるな~と。
 
若い頃の体験が将来の作品に深い影響を及ぼす。
だから、良いクリエイターやアーティストを育てたいのならば、若者に
文化を安い値段で提供することが必要。
それが学割。
 
10代後半から大学生までの、お金はなくても時間と気力体力が
あり余っている時代。
具体的な生活費や仕事に悩まされず、好きな物のことだけを
考えて夢中になれる日々。
私は演劇に夢中で、高いチケット代に悩まされていた学生時代に
学割を用意してくれる劇団や劇場は、そりゃもう神様みたいにありがたかった。
 
セゾン劇場のジーンズシートは、玉三郎だろうが海外招聘の有名
パフォーマーだろうが破格の値段で見せてくれた。
国立劇場で能も歌舞伎も狂言も文楽も一通り体験した。
加藤健一事務所には良質の海外コメディをたくさん教えてもらった。
キャラメルボックスは高校生の観客にいつも優しかった。
 
会社勤めも10年を超えると、せっかく発売日に買ったチケットが手元に
あるのに「ああ、今日は疲れたな・・・明日も早いし・・・
なんかもう家に帰りたい・・・」と自らドタキャンすることがある。
学生の頃なら考えられなかったなーと苦笑いをする。
あの頃の私にこのチケットをプレゼントしたら喜ぶだろうな。
ポンと肩を叩き「代わりに行ってくれない?お金はいらないから」と
渡したい。喜んで飛んでいくだろう。
 
先日、大竹まことのゴールデンラジオにスチャダラパーがゲストで
出演していた。
ラップ以前に韻を踏むということがよくわからない大竹さんに
解説する3人が微笑ましいと思っていると、コーナーが終わる
数十秒前に突然大竹さんがクラブの無許可ダンス営業の
ニュースを振った。
 
踊っちゃいけない法律なんて馬鹿馬鹿しい、こんな法律
外国にも恥ずかしくて言えないだろと辛らつに語った後に言った
「文化が国を作るんだろうが!」
という発言にシビれた。まこりんかっこいい。
 
文化が国を作る。学割は文化を支える。
だから、学割は国を作る。そういうことだろ?

2013年6月18日火曜日

おおのの「みすゞちゃん」

過去に観たおおのの作品の中で、すごーくかわいい女の子が
「女生徒」をキラキラした笑顔で朗読していたはず。
太宰作品だから花組芝居の谷山さん主演だった「走れダザイ」かな?
と調べてみたところ、どうやら2009年「太宰治のオンナの小説」だった模様。
 
今回はその短編「女生徒」を1本の芝居にするという。
どうするんだろう?と思ったら、少々夢見がち・・・を通りすぎて
日常的に妄想にふけってしまう女性(みすゞ)の日常の物語になっていた。
 
妄想の中にはもう一人の少女姿のみすゞちゃんが現れるのだけれど、
彼女が栗色ショートカットに赤いお洋服で、秘密のアッコちゃんのようにキュート。
時々とるバレエのしなやかな動きが非日常らしさに彩りを添えている。
 
他の役者さんも実力者揃いなのだけれど、今回は観ていて
ちょっと疲れてしまった。
とにかく場面数が多くてめまぐるしく、突然のギャグを挟むので
せっかく出来上がった自分の中の気持ちを崩されてしまう。
おおののの基本スタイルではあるのだけれど、次の展開として
もう少し落ち着いた舞台も見たいなあ。
 
手作り感溢れるワチャワチャした雰囲気も、昔の小劇場っぽくて
楽しいのだけれどね。
小道具超かわいいし。バンビたんいるし。山下さんは地毛で歌舞伎やるし!

動物電気「どっきり!成人式~オレもお前も」

出演:小林健一、辻修、森戸宏明、高橋拓自、松下幸史、ヨシケン
浜松ユタカ、吉田麻生、姫野洋志、政岡泰志
帯金ゆかり、山口奈緒子、國武綾(劇団宝船)、堤千穂、松本D輔
 
動物電気20周年おめでとう!
動物電気、猫のホテル、拙者ムニエルはなんだかバカバカしい
芝居が見たい!という衝動が湧いた時に足を運ぶ劇団だった。
他にはハイレグジーザスにグループ魂・・・うーん懐かしい。
 
そんな動物電気が成人式を迎えるという。
きっと感傷なんて吹き飛ばして、ひたすら笑わせてくれるだろうと
チケットを握り締めて駅前劇場へ。
期待通り最初から最後までひたすらくだらなくてもう最高!
ストーリーは一応あるけど、まあ、細かい部分はあまり重要では
ないかなと。
 
ラストは今住むこの家を大切に守り、次の世代に繋げてゆきたいと
いう主人公の決意が語られる。
これは家=劇団と考えていいんだよね?
あんなにやりたい放題のコバケンさんなのに、ビシッと決めると
とてもハンサムで頼りがいのある男に見えるんだよなあ。
かっこいい。
 
辻さんは気持ち悪く、政岡さんはおばちゃん臭く、コバケンさんは
フンドシギャグマシーン。
月日がたっても変わらずにいることがどれだけ難しいか。
 
そのままでいてくれてありがとう。
 
 
 
 
 

2013年6月17日月曜日

オードリーANN「荒野の七人」

オードリーのオールナイトニッポンでコント企画があり、
若手のラブレターズとタイムボムがメンバーに呼ばれたので
夜更かしして聞いてみる。
土曜の深夜はありがたいねー。
 
ショートコントが5本くらいだったかな?
塚本さん作のコントは1本目の手相占い(ツイッターでご本人に聞いてみた)
ラジオコントじゃなくてラジオドラマだろう!と突っ込まれていた
「コントフレンド・漫才フレンド」で、溜口さんのシリアス演技がまぁ上手。
切ない声と演技でまるで表情が見えるようだ~。
テレビや舞台ではなかなかこんな演技を披露する機会がないし、
貴重で良いものを聞かせてもらいましたよ。
 
岸田今日子さんか吉田日出子さんだったかな?
新劇の若手劇団員の頃、ラジオドラマの仕事はありがたかった。
舞台やテレビでは端役の自分でも、ラジオドラマではお姫様に
だってなれたと話していて。
セットも衣装も不要で、演技力さえあればギャラの安い
若手が採用される(ビジュアル不問)のだから、ここはラジオの強みだよね。
身長の低さもリスナーにはわからない!(←あっ)
 
塚本さんのメインコントはラップのフリースタイル対決。
コント後の雑談で、雰囲気出すためにこの収録だけ塚本さんが
キャップを被っていたことが暴露される(笑)
歌ヘタのイメージがある若林さんもラップはちゃんと歌えていた!
 
タイムボムはとにかくニックが大活躍。
芸歴2年でオードリーの番組に呼ばれるなんて緊張しちゃうよね。
アメリカ人というキャラが強烈すぎて、作る方も触れずにはいられないのだと・・・。
バチバチエレキテるにおけるデニスの行雄ちゃんと同じかな。
どうしてもオチ担当になっちゃう。でも、いい味出してたよ。
 
オードリーは「若林さん、そんなにコント番組に参加したいんだ」
ということにまずビックリ。
TVで見る限り、彼はストイックな漫才職人のイメージがあったから。
コントの控え場所(溜まり、というらしい)で芸人やスタッフが和気藹々と
するのに憧れがあるらしい。
今回はコントとコントの間に皆でする雑談が楽しそうで、夢が叶って
よかったねえとほのぼのしたのでありました。

2013年6月15日土曜日

さらば青春の光ふぁいなる

<この番組は、事務所に所属せずフリーとして活動する事を選んだ芸人
『さらば青春の光』を通して『フリー芸人』という人種の知られざる生態を追う
ドキュメント番組である>
 
 
アドリブ力の高さ、トークの積極性と面白さ、コントの質。
若手芸人としてのポテンシャルが総合的にとても高い
さらば青春の光。
ライブシーンで活躍する若手がたくさんいる中で、彼らは飛びぬけて
TVバラエティ向けの資質を持っている。
 
去年放送されたロケットライブでもきっちり爪あとを残し
「ああ、彼らは後番組にも選ばれるだろうな」
と、ボンヤリ思った頃に事務所騒動があり。
「ああ、こういう騒ぎになったらしばらくはライブも
テレビも出られないんだろうな」
と、気の毒がっているとなんとMXで冠番組が始まるという。
 
一体・・・何がどーなっているの?!ww
 
ただわかることは、周りの人々が彼らに手を貸したい、どうにか引っ張り上げたい
このまま潰れてもらっては困る!と動くほど、さらばには才能と人望が
あるのだろうということ。
事務所主催のライブにこそ呼ばれないものの、芸人主導のライブからは
オファーがある。
また、さらばの2人も毎週のように新ネタをおろしているらしい。
周りを巻き込むほどの情熱。まぶしいなあ。
 
松竹との関係で扱えないであろうキー局を尻目に、まさかの冠番組を
作ってしまうMXの一匹狼ぶりもシビれるね。
さすが5時に夢中のテレビ局。
マイナーであることの優位性を生かした番組作り。

密着ぶりと電波少年ばりの突然の指令は大変そうだし、
低予算で回しているのだろうけれど(宮崎まで追いかけるくらいだから
そうでもないのかな?)、番組から彼らへの愛が見える。
若手芸人なら誰でもいい、というオファーではなくさらばのためのドキュメンタリー。
 
見る側として厳しいのは時間帯かな。
人気番組アメトーーク&アウトデラックスの真裏なんだもの。
まあ、だから視聴率ははじめから諦めて伸び伸びと番組を作れるのかも
しれないけれど。
最近内村のざわつく夜にかもめんたるやギースが出ていて、これも
重なっているんだよね~。

2013年6月14日金曜日

ケン・ローチ 天使の分け前

いつでも庶民と同じ目線で国や社会を見つめ、作品を通して鋭い
疑問を投げかける。私の敬愛する映画監督ケン・ローチ。
 
上映期間もそろそろ終盤で、ファンはもうとっくに見ているだろうから
ネタバレするよ。
 
 
・・・今回は幸せな結末だったーーー!!(涙)
 
 
“ ウイスキーを樽で熟成させる場合、1年で2%ほど蒸発して中身が減る。
これをエンジェルシェア(天使の分け前)と呼ぶ。"
 
ケン・ローチ作品には自分ではどうしようもない辛い現実にもがき、
苛立ち、途方にくれる人々が描かれている。
生まれながらの貧困、苦労して学校を出ても職につけない絶望的な就職難、
否応なしに巻き込まれるドラッグや犯罪。
 
主人公達は自分のため家族のために、そこから抜け出そうと必死の賭けに出る。
時には犯罪に手を染めて。
「もちろん犯罪は許されることじゃない。
でも、じゃあ他にどんな手があるというんだ!」
観客が彼らの肩を持ち憤ってしまうのは、監督が背景や心情を丁寧に
ユーモアを交えて描写してくれるから。

彼の描く弱者の中には「一度罪を犯した者」も含まれる。
悔い改めた前科者には、やり直すためのチャンスが与えられるべきだ。
誰にでも罪人になる可能性はあるのだから
台詞にはなくともスクリーンから、そう語るケン・ローチの優しい声が聞こえる。
 
"コレクター垂涎の幻のウイスキーを盗む計画をたてる。
ただしほんの瓶4本分だけ・・・天使の分け前程度に。"
今回の映画では犯罪計画もささやかで(ハラハラしたけれど)、ラストは
ふんわりと幸せになれる。
 
ケン・ローチ作品は最後まで油断ならない。
必死の賭けに出て・・・その賭けに負けてしまう結末もあるから。
「SWEET SIXTEEN」はとびきり切なかった。
未来の象徴である若者が、まだ15歳の少年が迎える哀しい誕生日。
彼はただ、家族幸せに暮らす未来を夢見ていただけだったのに。
また、彼が度胸があり聡明な少年であったからこそ、犯罪の
深みにハマってしまったであろうことが辛い。
 
どうしてこんなことになってしまうんだろう、何がいけなかったんだろう。
見終わった後、目を閉じて考えてみると結局行き着くところは
貧しさの連鎖と未来のない地方都市の問題点。
社会構造の歪み。
 
社会に対する批判を声高に直接的に叫ぶのではなく、作品を通して
多くの人に訴える方法がある。
まだ学生だった私に、ケン・ローチは教えてくれた。
 
現在御年76歳。
新しい作品を撮り続けてくれることに感謝。

2013年6月11日火曜日

ずしゃる

出演:しずる、THE GEESE、ダブルブッキング、ジンカーズ、
ライス、ジクザグジギー
 
ツイッターで
「今回の打上げは乾杯の音頭が“ナイスコント!”だった」
と聞き、思わず顔がほころぶ。
今回のライブと出演者に、こんな似合いの言葉は他にないね。
 
しずるが呼びたいコント師達をブッキングしたであろう今回の公演。
ライスが2本目に新ネタをかけて、しずるにタイトル見てなかったの?と
呆れられるまで私も主旨がわかっていなかった。
 
“しずるとゲストがまた演りたいそれぞれ何本ものコント連発SP!”
 
だったそうで。
なるほどー、よしもとの劇場にお呼ばれしているのにみんな
鉄板ネタをやらなかったわけだ!
やけに攻めてるなあと感心していたのだけれど。
 
凝ったコントが色々あった中で、一番素直に笑っちゃったのは
ダブルブッキングの
「飛行機で芸人がやる地方営業ツカミを披露するトシちゃんモノマネ」
あー駄目だ、今思い出しても笑える。なんだあの口調。
1本目のダミアンみたいな川元少年もいい。
 
しずるは1本目の池田さんの演技がツボ。
すちゃらかなノリの池田さんを際立たせるために、あくまでも二枚目を崩さず
佇む村上さんがカッコいい。
2本目の日常に潜むSF的なコントも面白かったけれど、
オチをみて「ん?私何か聞き逃したかな?」と。
大事なピースが抜けてるパズルのようで。
 
ギースはよりによってなネタを2本。
なぜかおならのコントによく遭遇する気がする。
ケルト的という単語の魔力。
取調べは2人で黙秘する時間が長くて、見ていて
ハラハラしてしまった。演じていて怖くないのかなあ。
黙っていられると顔をじっくり眺めるしかないわけで。
今日も高佐様は安定のイケメンです。
 
ライスかわいいよライス。
でも明転した途端に笑いが起こってしまうのが少々気の毒。
別に出オチなネタではないよね・・・あ、関町さんがチンピラ役なのは
一言しゃべった途端に吹いたけど。
1本目の刑事ネタが、2人の見た目もあいまって外国のコミックみたい。
タンタン風の絵柄で誰かにコミック化して欲しいわ。
 
ジグザグジギーが喫茶店でもオークションでもなく。
ミリオネア風クイズ司会者の宮澤さん、この役を彼以上に
演じられる人を思いつかない。
あの胡散臭さ、慇懃無礼さ。プライスレス。
 
今回のMVPはジンカーズ。
初対面のしずる池田さんがジンカーズの印象を「宗教っぽい」と評し、
ジンカーズはくじびきでトリの出番を引き、ネタが見事に宗教がらみ!
あくまでもポップな2人がやるのでアレがアレなネタでも笑いに昇華
できる。
よくぞルミネで、しかも「はじめまして」なしずるのイベントでやろうと思ったね。
そろそろ私はTシャツを買わなければならないようだ。
 
バラエティに富んだ6組のコント師。
共通しているのはコントへの情熱を持ち続けていること。
 
“結果というものにたどりつけるのは、偏執狂だけである”
byアインシュタイン
 
ナイスコント!
 

2013年6月9日日曜日

アトリエ・センターフォワード 「ヘッダ・ガブラー」

アトリエ・センターフォワード 「ヘッダ・ガブラー」
 
今回の会場は劇場ではなく渋谷のギャラリー・ルデコ。
イプセンの会話劇ですよ、奥さん!
小さな空間の壁にかけられた空っぽの額。
二丁の不穏な拳銃。
ばら撒かれる紙・紙・紙。
 
翻訳劇に出てくる若くて階級の高いキツイ美女(退屈を憎み
気まぐれに人を破滅させるタイプ。もちろんドレス)は、とにかくツンツンと
しながら色っぽい美人でいて欲しく、今回の渋谷はるかさんは
ピッタリだったのではないかと。
ブラック判事を演じていた辻親八さんもよかったなあ。
イェルゲンはとにかく声のボリュームが大きくて。狭い空間なので
もう少し小声でお願いしたかった。
 
私は評論家でも文学者でもないからイプセンの戯曲の
真意を探ろうと思わないけれど。
何をどうしたかったの、ヘッダ・ガブラー。
昔の男が気高く美しく人生の幕を引くのをみたかった、にしても
自分とこの銃を上げたり隠した原稿燃やしたり、少しでも
人の出入りが違えばアウトじゃん!
自分が仕向けた男が理想どおりに死ねば、自分も自由に
なるもんかね・・・?
 
そして、台詞には出てこなかったけれど明らかに彼女のお腹に
宿っていた子供を道連れにしてしまったことに、1ミリも後悔
なさそうで愕然とする。
 
ヘッダ・ガブラーはtptで上演したのをベニサンピットで見た、と
思い込んでいたのに、最後まで観てもあらすじに覚えがなかった。
同じベニサンピットで上演されたtpt物と勘違いしたのかも。
学生時代の私にとって、tptは演目そのものを楽しむ他に
雰囲気に酔いしれるものでもあったから。
 
それとも古い翻訳会話劇つながりで、イプセンじゃなくて
チェーホフだったのか。
はたまた、ファム・ファタル物ということでルル辺りとごっちゃになったのか。
 
昔は仕事や勉強の内容は頭に入らなくても、観たものに
関しては気味が悪いほど記憶力が良かったのに。最近脳のピースが零れ落ちるように思い出せない。
これは怖い。
容姿や身体の衰えよりゾッとする。
 
ひたすら好きという気持ちのために、お金も時間も情熱も
注いだ趣味の記憶があいまいになるのであれば。
いったいこれから私は何を覚えておけるんだろう。

ラブレターズ「YOU SPIN ME ROUND」

阿佐ヶ谷姉妹の単独ライブを書いたならば、ラブレターズ単独も
載せないわけにはいかないでしょう。
ライスのグローブ座が完売、うしろシティも東京の角座と
座・高円寺が完売。
ラブレターズもグローブ座をいっぱいにして欲しい~!
早く座席を埋める心配から開放されていいネタ作って欲しいな

ラブレターズ「YOU SPIN ME ROUND」公式ページ

ASH&Dの公式ページに掲載がないっていうね・・・。
検索しても見つかりにくいのが難点。
過去の単独ライブから3本のコント映像、先日2人でやった
ユーストリームのアーカイブ。

他には先輩によるラブレーターズ応援動画もあるのですが、
さすがみなさん一筋縄では誉めてくれなくて楽しい。
今のところ掲載されているのはアルコ&ピースとキングオブコメディ。
次はどの先輩が来るのかな。


2013年6月7日金曜日

立川談春 独演会

ひっさしぶりの談春さん独演会。
気がつけばこはるちゃんと春太くんが二つ目になっている。
どちらかというと弟子っ子達は志らく一門を追いかけていたけれど、
この2人も二つ目まで随分苦労が多かったのが見て取れたので
昇進おめでたい。談春一門はいま何人いるんだろう?
 
今回の開口一番は春太改め春吾さんの崇徳院。
話の後半では広い会場のお客さんからちゃんと笑いがおこって
客席を落語の空気に染めている。いい仕事っぷり。
 
談春さんの一席目。
まくらでは会場に来るために使った都電の乗客と、自分のキレやすい
性格をからめて三方一両損。
電車の話をからめるのがちょっと喬太郎さんっぽい。
電車と地域は繋がりが深いから地元のお客さんの興味を引くには
もってこいだよね。
 
落語はちょっとフワフワしていたような。
ちょこちょこ間違いがあってアドリブ台詞が目立ったかな。
あっ、五貫裁きと間違えたなんてこぼしていたけれど、私も久しぶりに
聞いたから
「朝に相手のうちに押しかけないな・・・あっ、五貫裁きじゃないや」
と混乱する。
 
二席目はお目当ての包丁。
うん、綺麗な噺をあまりオリジナリティ出さずに美しく語る
談春さんはいいなあ。
以前聞いたときはおあきさん&寅が美女美男に見えて、寅が
いい男に見えると内容が変わっちゃうなーと思ったんだけれど。
おあきさんは所帯じみているし寅もマヌケになってる。
それでもやっぱりブリのアラ顔には見えないけどね。
 
談春さんといえば文化人や業界人にファンが多く、独演会を
追いかける男性ファン(しかも中年~壮年くらいの)が会場に目立つ。
正直私は・・・少々苦手意識のある落語家さんだったりする。
 
落語に自分の思想を入れすぎていて、しかもそれを全て台詞で
説明するので、途中から談春講演会に来ているような気分になって
しまうのが理由の一つ。
あとは「一度相手にふっかけておいて、その直後に甘えや相手への
敬意を表して懐に入る」みたいなやりくちが、なんか、こう、あざといなー!と。
全てお客様のおかげです、と口では言いながら<客席を手玉に取っている俺>が
ちょっとはみだしてるよー!と。
 
ロビーで男性が連れの女性に
「なっ、談春かっこいいだろ?女なら惚れちゃうだろ?」
と自慢げに語っているのを見るとなんだか笑ってしまう。
彼女、微妙な顔で愛想笑いしてるよ。
男って単純でかわいらしい。女はより冷静に深く観察をする。
 
もちろんわかっていて騙されるのが好きなのさ、そこがいいんだよ
という男性もきっと多いし、そちらが大多数なのかもしれない。
騙しあいを楽しむ、客と遊女のような艶っぽい関係。
私は度量が狭いからそんな粋な遊びはできない。
落語ぐらい駆け引きせずに素直に楽しみたい。
 
・・・うーん、こう書くとまるで談春さんが嫌いなようだけど決して
そうじゃなくて。噺によっては好きなんだよー。
子猿七之助・鈴ヶ森のような講釈ネタは美しい。
百川はなんど聞いても笑っちゃうし、居残り佐平次のイノドーン!
からのラストの爽快さにはまいっちゃう。
 
悔しいけれどいい男。
包丁の兄ぃみたいなのかしら。

2013年6月6日木曜日

阿佐ヶ谷姉妹&変ホ長調ライブ

阿佐ヶ谷姉妹に惚れ惚れして単独があったら見に行こう!と心に決めたら
ちょうど7月にあるじゃないの~!
これはマストだわ。

2013年7月20日 新宿バイタス
阿佐ヶ谷姉妹と変ホ長調の大器晩成ライブ3
~私たち発酵しすぎたかしら~

http://asagayashimai.jugem.jp/

http://natalie.mu/owarai/news/91746

2013年6月5日水曜日

博多大吉の博多まで呼びださなかっただけマシだと思え!

出演:博多華丸・大吉、エリートヤンキー、バッドボーイズ清人
 
大吉先生がエリヤン西島さんを名指しで呼びつけた!
なるほど、日ごろからツイッターがちょっとアレだと言われていたし。
衆人環視のもとで討論会か、はたまた正座させての説教部屋か。
粛清の場・渋谷∞ホールへと向かうとそこで行われたのは
…茶番劇の数々だった。
 
10年目くらいの調子のった若手が嫌い!
男前ランキングの上位がむかつく!
どっちが男前か勝負つけようではないか!
 
観客の「あなた十分成功してるんだからそれ以上望まなくても・・・」という
生温かい視線も気にせず吠える大吉先生。
 
福岡よしもとの後輩な上にかつては同居までさせていたバッド清人さんが
審判なものだから、∞にはアラブの笛が響き渡る。
年齢のせいか腰が引けて動きが遅いし、そもそもじゃんけんが激弱な
叩いてかぶってジャンケンポンも、大吉側に有利な目しかないサイコロトークも
 
「大吉さんの方が男前やった!」
 
の一言で大吉さん勝利。
得意の大喜利対決では、ブラックな回答が止まらないという腹黒さを
見せながら余裕の勝利。
 
圧巻だったのはお金対決。
お互いの先月の給与明細を見せ合い、金額が多かった方が勝利という
エゲつないにも程がある勝負で、もうスタッフが持ってきた明細入の
封筒の厚みがそもそも違う。
西島さんが「夢を見せてもらった」と呟くほどの大吉さん給与の高さは
想定内として、逆に大吉さんが愕然とした西島さんの明細内容が
気になるところ。・・・頑張れエリヤン。
 
さて、実は舞台上には解説席がありお互いの相方(華丸&橘)が
解説者として座っていたが、華丸さんが傍観者すぎてもはや面白い。
明日五時半起きなのに。いつまで見てなきゃいけないの?
飲みながら見ていい?
大きな目を眠そうにして足をブ~ラブラ。
 
振られなければ喋らないし、振っても場を繋ごうという意識はなく
ただ自分の思いついたことを楽しそうに話している華丸お父さん。
かわいい。かわいいが役にはたたない!
途中で自分の役割を気づいた橘さんが持ち前のトーク能力を
いかしてどうにか頑張るしかない。
 
そんな相方が大好きな大吉先生
「華丸さんはいてくれるだけでいいんだよ~」
とばかりにニコニコしながら話しかけ、自分が話さなければいけない
エピソードトークも相方に振り、対戦相手に背を向け
2人で見つめあいながら福岡よしもと所長の思い出話トーク。
我々は何を見せつけられているんだろう。
 
当然のように博多大吉大勝利で終わった説教あらため茶番イベント。
「これからも無限大で頑張っている若手を覗きにくるつもりで
イベント開きます」
後輩思いの優しい大先輩なのである。
ただ、面倒くさい性格しているのも事実なんだろうねー。
気がつけばずーっと笑っていた90分だった。