2014年7月9日水曜日

すいているのに相席2.5


【出演】キングオブコメディ高橋、THE GEESE、山脇唯、
バッファロー吾郎A
【脚本】 上田誠、せきしろ、バッファロー吾郎A

 
1回限りの公演で、これが終わってしまったら、もう次の相席
予定はないんだ。
そう考えると、見る前から相席ロスになりそうな気分。
この1回を大事に噛みしめよう。
 
・・・ここまで大事に思っていたのに、チラシを手に入れそこなう
という大失敗を犯す。
だ・だって、この前にギースの出るライブを結構見たよ?
どこかで挟みこまれていると思うじゃない。全然入って
いないんだもの!
 
当日のルミネロビーにはすでにチラシはなく、諦めきれない
私は受付のお姉さんに頼み込んで1枚頂きました。
教訓:欲しいライブのチラシは前日までに貰うこと
 
★殺陣師左近
ピザ屋に男尊女卑発言をかまし、189cmの大男を芦田愛菜だと思い込み
独自に作成したCDショップリスト(口裂け女はCDショップを恐れるから)を
くれる殺陣師の左近先生。ますます危ない人です。
コント中でも、出演者の皆さんは客席と同じくらいのテンションで、
左近先生に恐怖を感じているそうです。
 
★未来予想図
1の中では印象の薄いコントだったけれど、“ケントの眼鏡でアイシテルの
サイン”でおこる、さざ波のような笑い声が凄かった。
OPの北の国から映像(&パーケンさん)、殺陣師左近と続き、初めて見に来た
お客さんの頭上に?マークが浮かんでいたところ、このコントでようやく
「あっ、このライブはこういう笑いなのか!」と理解したのではないかと。
 
★晩ご飯
ヨネスケきたーーー!晩ご飯は絶対にあると思っていたよ。
尾関さんの大きな身体から感じるダイナミックさと、意外な程細やかな
演技に惚れ惚れするなあ。
今回は会場がルミネに移りましたが、広い舞台に負けない存在感。
変なおじさん落ちがなくなり、まさかの続編へと続く
 
★哀しき女スパイの恋
追われるスパイ(山脇)と追う男(高佐)の哀しい恋物語。
銃口を向けられない男を嘲笑い、撃てないならば私が、と標準を
合わせるスパイ。
そこに飛び込んできた後輩の姿と共に、銃声が鳴り響く。
・・・女の銃に弾は入っていなかった。
 
僕たちは出会わなければよかったのでしょうか。
教えて下さい、一体だれが悪かったというのですか?
 
仁鶴(木村)「はい、というご相談ですが。上沼相談員の意見は~」
 
まさかの生活笑百科の再現VTR!
シリアス展開では終わらないだろうと思ったけれど、恋物語の部分も
素敵でした。
 
★タヌキ
高佐さんから高橋さんへ変更。
しかし公認会計士としての腕は一流のまま。
 
★修行
新コント。
師匠(木村)の元でカンフー映画っぽい修行をして、感覚も
身体も研ぎ澄まされた男(高橋)の職業は、ごきげんようの
サイコロカメラマンだった。
カメラを担いでいるのをみて、彼は絶対にオールスター感謝祭のCM前
映像担当者だと思ったんだけどな~。
 
★魔王
魔王のおかわりありがとうございます!
これ、絶対もう一度見たかったんだ。ただ歌うだけなのに会場を
大きく使っていて、すごく見応えがあるコント。
朗々とした尾関パパのバリトンボイスも、高佐少年の演技もとてもいい。
 
★もうすぐ晩ご飯
人気コント・晩ご飯にプロローグが登場しました。
おなかをすかせてさまよっていたヨネスケと、利発で優しい少女の
心温まる交流。
二人はおにぎりを通じて仲良くなるも、それがきっかけで少女が
他の友達からいじめられることに気付いたヨネスケは、わざと乱暴に
振る舞うのであった。
そしてあの夜、少年達を襲おうとした所に飛び込んでくる少女。
 
うおーん、泣いた赤鬼はずるいよ。日本人ならみんな泣いちゃうよ。
慈愛を込めてほほ笑む少女、その下に崩れ落ちて跪く怪物。
天井からは二人を包み込むように光が降り注ぐ。
まるで宗教画のように美しいわ!と、思わず目元をウルウルさせながら
観ていたら、周りの皆さんは爆笑していた・・・あれ?
 
無垢な少女と怪物の邂逅というテーマだったので、フランケンシュタイン
のように、ヨネスケがうっかり彼女を殺しちゃったらどうしよう、と
ハラハラしたけれど、ユーモア舞台でそんなブラック展開になるわけ
はなかった。
わざと悪者を演じるヨネスケの態度がなんだか可愛らしい。
晩ご飯で少年達を襲う「悪い怪物」とは違って、頑張って悪ぶっている
だけなの。
 
これは尾関さんの当たり役なので、役者のオーディションがあれば
履歴書に「すいているのに相席:ヨネスケ役」と堂々と書いていいと
思います(笑)
それにしても、物語が進むにつれて、ヨネスケ要素がどんどんなくなっていく。
もはや残されているのは、バンゴハーンという単語としゃもじだけ。
 
★ジャガーさん
長渕ではなくジャガーさんでした。
たっぷりと時間を使って、会場をきっちりと変な空気にして後半戦スタート。
 
★欽ちゃん
欽ちゃんが仮装大賞で大奮闘。
惜しくも不合格だった少年を、あの手この手でポイントを稼いで見事
合格させる。そのためだったら、悪魔を召喚して自らの視力を差し出す
ことさえ厭わない。
 
完全に尾関さんの一人舞台です。ルミネで一人舞台!
考えてみれば晩ご飯のヨネスケも半分くらい一人で演じていたわけで
今回の相席で大活躍ですね。
公演後にせきしろさんがツイッターで
「(欽ちゃんコントは)本当は誰もいないと考えると怖さ倍増」と書いていた。
誰もいない場所で、夜な夜な仮装大賞のポイント上げをする欽ちゃん。
何それ超怖い。
 
★一言コント
オチのみで構成された一言コント集。
舞台が広いのでブリッジに使われる「JODAN JODAN」が、いつもより
1フレーズ長かった。
 
すいているのに相席反省会で募集した投稿の中から選ばれた優秀作も
入っています。皆さんユーモア偏差値が高いなあ。
反省会で「一言コント集は、必ず最初に動物ネタから始まるんだよ」と
教えてくれたので、注意して見ていたら今回は豚スタートでした。
「ブラジルの皆さん聞こえますかー」が面白かった~!
サバンナ八木さんが、わざわざこのために声を収録してくれたそうです。
 
★恵方巻き
「やめろ!と叫びたかったが・・・福が逃げてしまうのでやめた」
 
★あべこべの世界
世の中の事象全てがあべこべになるという壮大な設定の中、例として
出てくるのは荒井注(高橋)のカラオケ屋開店エピソードのみという
脳内が緩やかにねじれそうなコント。
高佐さんのドヤ顔も見ものです。
 
★BIG
浅草のニュー喜劇人の新作コント「転校生」で、高佐さんが披露した
トシちゃんのモノマネを観たせきしろさんが、それで1本書いたというネタです。
演じている途中で1ミリでも素に戻ったら、照れて崩壊しそうなコント。
高佐さんのBIG TOSHIがキレッキレで(笑)似ている云々より、なんだか
もう魂がトシちゃんだったよ。
仕上がり方素晴らしい!やりきった!
 
★ヒロト
タイトルが出た途端、客席から拍手が沸き起こりました。
高橋ヒロト、愛されてる~。
出てきた時の背中の丸め具合がそっくり。
前回公演の最終回のようなはじけぶりで、かなり早い段階でヒロトに
ビートたけしが混じっている。コマネチ!
 
★ラジオ
人気ロングコント「ラジオ」が待望の再演。
何もかも色あせて見えた大学生活の中でできた、自分と同じハガキ職人の
親友。いつか二人でラジオの構成作家になり一緒に番組を作ろうと、
語り合ったのに、夢に手が届いたのは一人だった。。。
 
今回は夢を語っている時に、高橋さんがフと真面目な顔をして
「就職とか全然考えていないし。もう俺らには、作家になるしか道は
ないんだからさ」
と話すのをきいて、胸がチリチリ痛む。その後の展開を知っているから。
選ばれるのは彼ではないから。
ほとんど授業には出ないし大学で見かけないということは、結局彼は
大学を中退してしまったのだろう。
 
他の番組への投稿も辞め、しばらくはラジオを聴くこと自体から離れて
いたかもしれない。きっと長い時間が彼の心を癒し、投稿を再開することは
なかったものの、生活の中にラジオが戻ってきた。
そして、再びDJ木村の番組を毎週聞き続け、メイン作家となった親友に
お祝いのFAXを送る。丁寧な敬語の文章が、流れた年月の長さを感じさせる。
 
この作品は、リスナーに愛される長寿ラジオ番組への賛歌だ。
別の道を歩んでいた長い期間、この番組が続いていたからこそ二人は
再会することができた。
 
かつて番組へ投稿していた人
メールや葉書は送らずとも、ずっとずっと聴き続けている人
社会人になり、忙しい仕事の合間にラジオのポッドキャストを
聴くようになった人
 
みんな「ラジオ」で繋がっている。
 

2014年7月4日金曜日

ザ・ギースDVD収録ライブ『ニューオールド』

ザ・ギースDVD収録ライブ『ニューオールド』

【日時】2014/7/10(木)開場18:30/開演19:00
【会場】野方区民ホール(西武新宿線野方駅徒歩3分)
【料金】前売¥2500-(整理番号付自由席)/当日¥2800-
 
【出演】ザ・ギース(尾関高文、高佐一慈)
 
今年結成10周年を迎えるコントユニット“ザ・ギース”のDVDが、
9月24日発売となることが決定いたしました!
タイトルは、『ザ・ギース コントセレクション「ニューオールド」』!
彼らの数多くのコントの中から傑作ネタを厳選して収録します。
本作の収録ライブを、7月10日に野方区民ホールで開催いたします!
皆さま、是非お越しください!


10周年忘れられてなかったー!よかったー!
収録はもう来週ですが、チケットは絶賛発売中とのことです。
 ニューオールドとはいいタイトルですね。
劇団「ブリキの自発団」のキャッチコピーを思い出します。
 
“過去はいつでも新しく、未来は不思議に懐かしい”
                            (生田萬)