2011年10月25日火曜日

オペラ座の怪人 25周年記念コンサート in ロンドン

ロンドンのロイヤルアルバートホールで上演された
「オペラ座の怪人25周年記念コンサート」が映画館で上映
されているのでさっそく見てきました。
レミゼコンサートといい、こういう企画が増えて嬉しいですね。

内容は・・・いやもう素晴らしい!みんな行けばいいよ!
ミュージカルファンじゃなくても演劇好きなら行くがよい!
(なぜ尊大に)

膨大な数のカメラが、それこそ舐めるように舞台の細部を映す。
アンサンブルの表情から、上へ下へと動くオケピの中までガッツリ
映されるので気が抜けないでしょう。
観客は普段見られない場所まで見学できるわけで、この時点で
wktkです。

コンサートと銘打っているけれど、衣装もきっちり着て演じるので
ほぼ舞台を見ているのと変わらないですね。

通常の舞台では経費削減でマネキンが混じっている「マスカレード」
も人の嵐。
「イルムート」場面のバレエダンサーはジャンプの高さが尋常じゃなく、
軸のぶれなさがいかにもただの役者じゃない。
さてはロイヤルバレエあたりから借りてたな!と思ったらビンゴでした。
(英国ロイヤルバレエのプリンシパル)
劇中劇のリハーサルだけに1000円払ってもいいと思った(笑)

ヒロインは日本のいかにも細いクリスティーヌと違い、骨太で意志が
強そう(でもちゃんと美人)
ラウルもファントムも喉が強いので恋愛模様が正しく三角形です。
しかもこの3人が「震えるぞハート!燃えるほどヒート!」と
ばかりに気持ちを歌でぶつけ合う。心を動かされずにいられようか。
そして、このクリスティーヌは随分ファントムに心を寄せて別れ際も
思いを残しているように見えました。

またみんな演技も細かくてねえ。
ミュージカルは「芝居」なのだと、当然なことを思い出させてくれます。
悲しいけれど日本でミュージカルを見ると、この当然なことを妥協
しなければいけない作品が多くて・・・。もちろん全部ではありませんが。

スペシャルカーテンコールにはアンドリュー・ロイド・ウェバーが登場し、有名な歴代ファントムが
4人登場。
ん?こ・このスキンヘッドに超絶いい声のおじさんは!
オーストラリアの至宝 アンソニー・ワーローではないか!
きゃーいいもん観た。

ちなみにウェーバー卿は「私のエンジェル・オブ・ミュージック」と
サラ・ブライトマンを呼び込んだのですが、彼女があからさまに
元・旦那に近寄りたくなさそうだったのが笑えたよ。
ジョークだったのかしら、あれ・・・

そして、残念ながら鬼籍に入ったオリジナルキャストの紹介の中に
スティーブ・バートン(ラウル役)の名前があってシンミリ。
私の大好きなウィーンミュージカル「Tanz der Vampire」の
オリジナルKrolock伯爵です。
ご存命であればこの場に姿があったんだよなあ。

2011年10月24日月曜日

花組芝居「聖ひばり御殿」

うわあ、想像通り「南北オペラ」の悲劇再び。
舞台で歌えるくらい上手い人が多いわけじゃないのに
歌いまくるのは何故なんだ。

歌詞がストーリーに関係しているのに、その歌詞が聞き取れない!
いや、昔に比べて皆さんだいぶ歌唱力は上がっているけれど。
歌詞を聞き取るのに集中しなきゃならないからグッタリ疲れちゃたよ・・・。

観終わって振り返ってみても「下手でも役者が歌うことによって
生まれる素敵なサムシング」は私には伝わらなかったです。

さらに、狙っている客層が謎。
劇中で使われている美空ひばり&周辺の昭和芸能界話が
きっちりわかるのは50代以上じゃないかな?

せっかく若い人向けにグッと安いチケットを設定したのに、
劇団の魅力が伝わらないのはもったいない!
そして美空ひばりネタがわかるであろうお年を召したお客さんは
音の大きさ、騒がしさ(あと、多分歌の下手さ…)に眉をひそめて
帰っちゃってました。。。

もちろん私は劇団のファンなので、好きな役者さん達が出てきて
歌えば何であれ嬉しいけれど。けれど。ううむ。

ジャックの拳を見て谷山君が本当はハンサムなことを思い出したり。
八代さんの歌にキャッキャしたり。
桂さんの輝きっぷり半端ない!と心躍ったり。

楽しい場面も多かったんだけれどねー。うーん。