2014年2月21日金曜日

射手座の行動「行動1」

作・演出:ふじきみつ彦
出演:岩谷健司、岡部たかし、永井若葉、山内麻由美
 
ふじきみつ彦さんのコントユニット「射手座の行動」の第一回公演。
新宿眼科画廊の地下は普通のフリースペースでしたが、ビルの
どこかに眼科が入っているの?
 

2014年2月20日木曜日

ガレージシャンソンショー「思い出し笑ひ」

ついにやってきました、ガレージシャンソンショーライブ!
DUOのフロアに半分くらい敷き詰められたパイプ椅子を、
なんとか1席ゲットです。ふう、絶対長くなるからね。
 
今回はゲストのチャラン・ポ・ランタン効果もあってか、男女比は
半々くらい?共通しているのは年齢層の高さですか(笑)
チャランポのお嬢さん2人は二十歳そこそこのはずですが、なぜか
倍ぐらいの年齢のおじさまファンが、がっちりとついている。
どこからの流れのファンなんだろう?アイドル好きではなさそうな。
 
これはガレシャンも同様で、彼らが活動していた10年くらい前の頃も
30代くらいの決して派手ではない、どこか地味目の女性客が中心だった
気がする(私も含む)
ガレシャン本人達の派手さと技巧ぶりとはずいぶん対照的で、曲もいいし
ライブも楽しいのだけれど、ドカンと売れるのは難しいかもしれないな・・・と
思っているうちに、いつの間にか活動を休止してしまった。
 
出囃子に“オートバイの男”が流れる。
現れた二人が奏でる、いざ進めよいばらの道を。
活動再開まで間があいたものの、佐藤さんのアコーディオンの技術は
ますます冴え渡り、晃士さんの歌声には深みとコクが増している。
ああ~ガレシャンだなあ。
 
7thfloorの月例ライブが懐かしい“7階のバラジョー”。
相変わらずなお遊びコーナー“人のうわさはヨロレイヒ”。
クルト・ワイルの音楽劇のような“七つの大罪”
修羅場の歌を久しぶりに聞いたよ。
 
ゲストはかわゆいチャランポのお2人。目の保養だわ~。
衣装がいつもキュートですよね。
小春さんのアコーディオンは鍵盤タイプではなくボタン。
ももさんの歌う空中ブランコのマリーは、あまり情念というドロドロな
深さはなく。昭和な雰囲気を漂わせつつも、あくまでも現代の女の子。
これからどんどん妖艶な女になってゆくのでしょう。
ステキナコトネ。
 
後半、ロックな装いであらわれたガレシャンの2人はメタリカの
パロディでヘタリカ(笑)。
ヘヴィメタルな演奏で飛ばしながら、演奏しているのは人のうわさも
ヨロレイヒという。(なぜジャーマンメタル設定だったんだろう?)
そして佐藤さんのセルゲイとエンリコキターーー!
胸毛キターーーー!
売買ブルースを聴くことができて嬉しい。この曲のガレシャンver好きなんだ。
 
アンコールはガレシャン&チャランポ、そしてダブルアンコールでは
ガレシャンだけで愛の詩を演奏して、私は思わず泣いてしまったよ。
晃士さんの歌声が愛に溢れていて、うっかり魂に触れたから・・・。
 
ペースは落とすけれど、ガレシャンは今後も活動を続けるらしい。
それが聞ければ、もう満足なのですよ。

2014年2月17日月曜日

喫茶クロネコ

☆神保町花月第333回公演 「喫茶クロネコ」

【脚本】神保町写楽(LLR伊藤)
【演出】三橋潔
【出演】ピクニック、シューレスジョー、江崎峰史(ゆったり感)、
鬼頭真也(夜ふかしの会)、原慎一(夜ふかしの会)、
大重わたる(夜ふかしの会)、TEAM BANANA、川村明香
 
神保町花月のお芝居。
「エルサイズのばら」 「What will you bet Next?」と見て、今回で
3本目です。毎度のことながらゲストがお目当てで、今回は
夜ふかしの会より3名が呼ばれていました。
テレビや映画にチラリと出演しているのは見たことがあるけれど、
お芝居は初めてです。
脚本がLLR伊藤さん・・・すごいペンネームだ。
ストーリーはベタといえばベタでもあり、ちょっと重めですね。
単純に笑いを求めて行くと戸惑うかも。
身を潜めるているのに、殺し屋コードネームを店名に使っちゃ駄目!
とか突っ込みどころが色々とあるけれど、いろいろと伏線を張って
頑張ってストーリーが作られていたと思います。
 
ピクニックさんとシューレスジョーさんは前2作品でも拝見していました。
演技力があり、特にシューレスジョーさんはいぶし銀の中堅俳優みたい
だった。神保町花月でお芝居に沢山出ていると、演技力が自然と
身についてくるのかも。
確か、犬の心の押見さんもよく出演していましたよね。
漫才にしろコントにしろ、演技力があるにこしたことはないわけで、
わざわざ芝居用の箱を1つ持つ、よしもとという大企業にしか
できない育成方法かもしれない。
 
夜ふかしの会は3人とも実にピタリときたキャスティング。
実直な人柄がぴったりな原さん。眼鏡知的男子からの豹変ぶりが
おいしくてキャーキャーしてしまいそうな鬼頭さん。
ここでも出落ち要員な大重さん。
鬼頭さんの探偵、なんだか色っぽかったなあ。
ラストのジャッキーチェン映画のようなNGシーンまで、笑いどころの
詰まった舞台でした。

空いているのに相席反省会 開催決定

ロフトプラスワン「空いているのに相席反省会」
OPEN 12:30 / START 13:00
前売¥1,500/当日¥1,800(共に飲食代別)
※前売はe+にて2/15(土)12:00より発売開始
 
出演:キングオブコメディ高橋、THE GEESE、山脇唯
バッファロー吾郎A、せきしろ
 
 
フとした瞬間に舞台の様子がよみがえり
「こんなに面白いならば、あと1公演取っておけばよかったよ」
と、後悔しきりな相席ロスの皆さん。
なんと、3/1にイベントが決定しましたよ!やったーーー!
 
しかもせきしろさんがツイッターに、記録用の映像を入手したと
書いていたので、本番の映像がまた見られると思われます。
ヨネスケや、清水アキラや、ヒロトにまた会える!
(注)本物ではありません。
 
芸人さんの持ちネタであれば、どこかのライブでまた見る機会が
あるかもしれないけれど、ユニットコントはそういうわけにはいかない。
同じメンバーで見るならば、きっとこれが最後のチャンス。
私も立派な相席ロス症候群なので、鼻息荒くファミマに駆け込み
チケットをゲットしてきました。
面白かった、大好きです、という気持ちを、出演者の皆さんに
伝えたいなあ。アンケートがあれば頑張って書いてこよう。

2014年2月15日土曜日

行列の先頭

K-PROで最も大規模のライブ「行列の先頭」。
今回は落語・音楽仲間の方を、初めてお誘いするお笑いライブとして
選んでみました。
何しろ人選がいいし!チケット代もお笑いライブの平均に比べると
高めとはいえ、他ジャンルのライブに比べれば安い。
我ながら良い選択をしたな、と思っていたところで、前説担当の
ゴッホ向井ブルーさんが、客席の声出しに選んだ台詞が
 
「腹立つねんけどやめられへん。漫才めっちゃ楽しいねん」
 
「俺、ストーカーに殺されかけたことあるねん」
 
隣の席でどういうこと?と眉をひそめながら、小さな声でお経のように
唱えてくれる友人・・・すみません、これはエルシャラカーニの・・・
いや、なんでもないです。
K-PRO初体験の人が多そうな行列の先頭で、こんな内輪っぽい
台詞言わせないで~(涙)
 
◆スパナペンチ
永田君の髪が短くなってる。ザワザワ。
正月の挨拶なんて理解できない、と文句を言い始めて
最後は地球(not人力舎)に向かってお礼をしようという、不思議な
結末の漫才。んー、まだ大きな舞台に慣れていないかな。
 
◆ラブレターズ
卒業式コント。
溜口さんの校長がおじさんに見えない(笑)
塚本君だぁと小声で呟くところと、見た目で野球部だと勘違いして
それを許してもらえないところが好き。
 
◆アルコ&ピース
「今日の会場のお客さんは全員美人だからできるネタなんです
けど~」という前提のもと、ブスをイジる漫才。
そんなフリをされてこのネタで笑ったら、自分を美人認識している
ことになるわけで。ずいぶんと意地の悪い事をするもんだ。
終始、苦笑いするしかないじゃない。
 
◆グランジ
視力検査のコント。
車種の判別できちゃう、得体の知れない五明さんが不気味で
面白い。五明さんに漂う妖怪感がいいな。
ラストが、前に見たときとかなり変わっていました
 
◆アキナ
「取れへん。ボール取れへん。絶対取れへん。」
このフレーズが今でも耳から離れないよ。独特のトーン。
ベンチで本を読むおじさんが、ボールを取ろうと静かに袖をまくって
立ち上がる。ボールが取れる。おじさん、ベンチに戻る。
再びボールが転がって挟まる。
あの静かな世界観すごいね。よく間が保てるなあ。
 
◆和牛
限りなくコントに近い漫才、なのかな。
洋服屋の店員のマニュアル対応にイラッとさせられるんだけど、
それ以上に屁理屈こねまくる客にキーッ!となる。
「自分で縫え!」 わははは!
 
◆ニューヨーク
でっかい方のハマーのコント。
彼らを追いかけているわけではないのに、かなりのネタを
知っているのは、去年ニューヨークトリビュートライブへ行ったから。
このコントは、インポッシブルが滅茶苦茶にしていましたね(笑)
アレはおかしかった~。
 
◆ラバーガール
新ネタ会議のネタが見られるかも、と密かに期待していた
のだけれど、バイトの休憩室でした。
休憩室コントの中でも、今回は大水さんの選ぶ各地の
名物が微妙に間違っているもの。
台湾人というチョイスが、言われてみればそうかも・・・と
納得してしまう絶妙な設定。
 
◆三四郎
「ここにいる全員が幼馴染みだったらいいのになー!」
おでんの具について、小宮さんがシャーシャー言ってた。
 
◆トップリード
行列の先頭でもジャンケン夫婦。
最初の歌の部分で、新妻さんが
♪はじめまして~ トップリードと申します~
皆さん今日は楽しんで帰ってくださいね~
と拍手を促しながら、会場を盛り上げてくれました。
こういう心遣いが嬉しい。
 
◆鬼ヶ島
ナース和田のセクシーダンスと、黒いパンツしか記憶に
残らないよ・・・!
 
◆スパローズ
ちょい足しクズ漫才だったかな?
スパローズはトークコーナーで手腕を発揮していたので、
ネタの記憶が薄くなってしまって。
 
◆磁石
何度も見たネタだけれど、何度見ても面白い。
後輩に軽く見られているめがねライダーとのやりとりが
好きだ~。
 
◆エルシャラカーニ
最近、同じようなフォーマットの様々な漫才をやっている
エルシャラさんなので、今回は何だったかな・・・と記憶を辿ったら
森のレストランを連呼するしろうさんが脳内に現れた!
そうだ、センターマイクを滅ぼそうとするネタだ(違う)
 
◆風藤松原
出待ちの外国人女性は、なぜそんなにクワマンに興味があるのか。
風藤さんのツッコミはゆっくりなんだけれど、松原さんのボケは意外と
セカセカしているんですよね。スピードが速いのではなくて、セカセカ
してる。だから全体的にの~んびり遅すぎる漫才にはならない。
松原さんから繰り出される台詞の1つ1つが、客席から笑いを
もぎ取っていく。
 
◆しずる
台詞と目線でだけで存在が語られる用心棒の、恐ろしいほどの
ポテンシャル。空を飛んだり、実はババァだったり。
観客の脳内でなら、用心棒がどんな不思議な変化をしても
成り立つわけで、上手い仕組みだなあ。
設定が外国人で、村上さんのかっこつけ具合が少々上滑りして
いたのが残念かな。でも、日本名にすると用心棒の正体に
制約が出てきちゃうし。難しいね。
 
◆キングオブコメディ
滑り知らずな印象のあったキンコメが、今日はなかなかお客さん
とかみ合わず。そんな日もあるはず。
今野さんが片手を骨折しているよ。トークコーナーで、高橋さんが
手にしていたプラスチックのボードで、今野さんの頭を
叩いたら真っ二つに割れたよ。
バイオレンス・・・
 
◆バイきんぐ
小峠さんの佇まいに、風格すら感じる今日この頃です。
政治家に賄賂を渡すのにボケまくる、結構ベタな設定なのに
そのベタさに正面からがっつり突っ込む小峠ワードが楽しくて
たまらない。もっと、もっとベタな展開をプリーズ。
「金だよ!いいから金出せよ!」
 
◆ハマカーン
圧巻の漫才。まさにトリに相応しい。
いや~~すんごく面白かったぁあ!友人も大興奮して
「一番面白かったわ。ハマカーンはこんなに漫才上手だったのねえ」
と感心していましたよ。
神田さんのホンワカとした女子力 vs. 浜谷さんのザ・おじさん力。
まさに丸の内と新橋(SL広場方面)の戦い。

2014年2月11日火曜日

シティボーイズノテツガク 快楽と絶望

大人番組リーグ2
「シティボーイズノテツガク 快楽と絶望」
 
既存のジャンル以外のオリジナルエンターテインメントを
模索する実験枠「大人番組リーグ」の2ndシーズン。
毎週日曜夜を舞台に、それぞれ異なる“ニュータイプのエンター
テインメント番組”全13本が、将来のレギュラー番組化を懸けて競う。
放送後にWEBなどで集計される視聴者からの投票をもとに
上位4番組が選ばれ、晴れてレギュラー化の権利が獲得できる。

自分とは?他人とは?モノとは?仕事とは?生きるとは?
古代から脈々と受け継がれてきた哲学を通して、モノの見方や
生き方を再発見する知的バラエティ。
ありふれた日常に潜む、さまざまな哲学や思想にトークやコントで迫る。
演出は大人計画の細川徹。

今回のテーマは「快楽」と「絶望」。人間に快楽は必要か?
快楽に限界はあるのか?絶望とは何か?現在、何に絶望しているのか?
 
哲学者たちの名言も紹介され、3人が激論を交わす。
また、「哲学するサラリーマンたち」「哲学者大喜利」と題したコントには、
大堀こういち、じろう(シソンヌ)、溜口佑太朗(ラブレターズ)、塚本直毅(ラブレターズ)、
飛永翼(ラバーガール)、バッファロー吾郎Aが出演。
シティボーイズによるオープニングでは、大竹がニーチェ、きたろうがデカルト
、斉木がフロイトに扮し、互いの思想や名言に切り込んでいく。
 
 
シティボーイズが哲学を題材に、3人並んで座ってわちゃわちゃと喋る。
合間には若手によるコントがあり、そのメンバーがまた私得でしかない。
しかも演出が細川徹さん。
ありがとうWOWOWありがとう。さすがシティボーイズとの付き合いが
長いだけあるね!
 
WEB上でまるっと見ることができますよ。
(いとうせいこうさんと八嶋智人さんの解説は除く)
哲学者が笑点のセットで大喜利をする「哲学者大喜利」。
ラバーガール飛永さんの哲学者エピクロスの扮装が、なんだか
大変なことに(誰だかわからなかった!)
 
会議室で、飲み屋で。
それぞれの脳内に哲学的思考がうずまく「哲学するサラリーマン」。
これは理性と衝動のバランスが崩れそうになる、塚本さんの
役が面白いなあ。溜口さんの演技&台詞もさすが。
 
しかし、やはりメインはシティボーイズの3人が、哲学者の名言を
自分達の立場に置き換えてあーだこーだと言うパートなのです。
私が好きだったのは、斉木さんの
「自分が求めているものは、長く生きてりゃなんとなくゲットできる」
ん~そうかもなあ。自分の求めているものが、変質していくような
気はしますね。知らず知らずのうちに、手に入れられそうなレベルに
寄せているというか。
 
そして名言を手に入れたと都合の良い発言をしているものの、
あきらかにメイクさんにセクハラしているきたろうさんとか(笑)。
この中に入ると、大竹さんはトークの要ですね。
いや~3人並ぶとなんてカッコいいんだろう。
 
こんな番組、レギュラーで見たくないですか?
それには視聴者からの投票が必要なんですよ。
 
 
こちらのページをポチッとな。
ライバル達も強力な番組ばかりですが、勝ち抜いてレギュラー化
されることを願っています!
 
 
↑ WEB限定の声コントもあり。
 
 
 

2014年2月10日月曜日

ジンカーズ「SERVE」

Tシャツを買って帰るまでがジンカーズライブだと聞いていたので、
お札を握り締めて劇場へ向かったのですが、今回は少々デザインが
尖り気味だったため断念することに。
 
うーん、ピストルズかあ。
私が真っ当にロックファンでフェスとか行く人ならば…。
もしくは
「デザインとかよくわからないんですけど、なんかカッコいいから
着てるんですよ~」
と言えるだけの若さがあれば…。
 
さて、今回の単独ライブ。
一番楽しみにしていたのは、新ネタ会議でいじり倒されていた
単独用のコントがどう変わっているか?でした。
「娘さんを下さい!」を会議にかけたのですが、馬場さんが
そのままでは父親役に見えないから口ひげをつけたら、
長髪&ひげ効果で、どう見ても空手道場の師範代になってしまった。
そこから皆、空手道場ありきのネタ案をガンガン出してきて
 
「道場の雰囲気を出すために、真ん中に甲冑置いておこうよ」
「暗転板付きの段階で、瓦割りのSE(てやぁっ!パリーン)入れてから
コントに入ろう」
「娘はやるけれど、道場の看板だけは譲らない親父にしよう」
 
あ~あ、もう、めちゃくちゃ(笑)
なぜか、大水さんがふざけて演じているうちに、看板を譲らない
師範代役の演技が仕上がってきているし。
大水さんが上手くなってどうするの。
 
結果的に、この新ネタ会議意見は採用されていませんでした、
って、当たり前ですね。わはは。あっ、でも1つだけ。
「WIN-WINの関係です」「ロス!ロス!」のやり取りが面白いから
増やした方がいい、という意見は取り入れられていた気がする。
 
奇妙な居酒屋の客引きコントも面白かったなあ。
2人がとっても楽しそうに演じていて。
 
今回は他の人に依頼をしたコントが1つ入っている、と事前に
アナウンスがあり、私はそういうの全然わからないタイプだし
と思っていたけれど、馬場さんがいとしのエリーを歌ったところで
あっ、コレだわと。
 
作者はギースの座付き作家・向田邦彦さんでした。
コントメンの楽屋で頼んだらしい。
言われてみればギースっぽいかな?でも、ギースとジンカーズは
雰囲気が似ているところがあるので、違和感もあまり感じず。
(選曲以外は)
もしかして芸人さんに頼んだら、もっと「いかにもジンカーズ」という
コントが届いたかもしれないですね。その辺りも考慮に入れて
コント作家に依頼をしたのかしら。
 
英会話教室のネタと拝啓・吉田戦車様は、アナーキーさが
これぞジンカーズ。政治と宗教方面にきな臭い。
本人達から「自分たちはあくまでもフィクション芸人ですからね」
と念押しがある通り、本気じゃないのがわかるからあくまでも
気楽に笑って見ていられるわけです。適度にポップ。
 
いわゆる地下というかアングラ系なライブとか、ロフト
プラスワンの深夜でたまに遭遇する
「これは・・・本気で思想的にギリギリアウトな人だ・・・」
というノンフィクション芸人も、それはそれで面白いのだけれど
私にはちょっとハードルが高すぎるので。
ジンカーズのポップさが丁度ええ。
 
コントとコントの間を映像で繋ぐのではなく、ラジオ風に2人が
お喋りをしている録音を流す形式が面白いですね。
ライブを見終わった観客が、コントについてあれこれ感想を
話したり想像をするより早く、本人達が解説を入れちゃう。
コントで伝えたいポイントが、はっきりしているんだろうな。
そして、コント間に流す音楽へのこだわりが強く、確かにどの
曲もかっこいい。
 
楽日に開催された、馬場さん&K-PRO主催者・児島さんの
トークショーにも参加しました。
2人とも、本当にお笑いが好きなんですね。特に児島さんは
たくさんのライブ主催で毎日お忙しいでしょうに、どれだけ
アンテナを広げているんだろう。
 
興味深い話をたくさん聞くことができた中で、特に心に残った
のは、ジンカーズの「フリー」という立場について。
私はあまりお笑いの業界に詳しくないけれど、一般的に芸人が
フリーで売れることは難しい、とされているようで。
だから現在フリーです、と言うと、次に所属する事務所を探している
状態、つまり就職活動中のように思われるふしがある。
 
しかし、ジンカーズは事務所に所属するメリット・デメリット、
フリーであることの優位性、そしてお笑い界の流れをちゃんと
分析した上で、現時点では自分たちはフリーであることがベストだと
判断している。
もちろん、それはどの芸人にも当てはまるわけではなく。
児島さん曰く、馬場さんはマメで、企画力や交渉力があり
「ワガママが過ぎて、性格が合わない人の言うこと聞かないから」
フリーが合っているそうです(笑)

そうだ、ラブレターズの話も出たからメモ。
芸人には企画の上手いプロデュースタイプと、パフォーマータイプ
がいて、馬場さんは前者だと。

「パフォーマーにも憧れるんだよ・・溜口とか。
あいつの表現力は下の世代の中で抜群 !
ラブレターズは塚本が書いたネタにここはやりにくい、と溜口が
ダメ出しする時も、それが芸人の視点じゃないんだよ。
それが、すごくいいバランス」

と絶賛していました。
ラブレターズ、馬場さんに愛されてるなあ。

それと児島さんが、去年のグローブ座公演で客入りを心配していた2人を
ずっと見ていたので、最終的に「埋まりそうなんです!」と
嬉しそうな顔をしていて、一緒に嬉しくなったと。
 
いや~、児島さんの意見には会場中が終始感嘆していたな。
トークに出てきた芸人仲間のエピソードも良かった。
磁石永沢さんの責任感。
エルシャラカーニ清和さんの面倒見の良さ。
スパローズ大和さんの、芸人ならではの金銭的アドバイス。
 
最後に、客席から割れんばかりの拍手がおこったやりとりを。
 
馬「次にお笑いの波が来るときに向けて、ちゃんと備えて
・・・次の波はいつ来るんですかね?」
 
児「波は待つものじゃないよ!起こすものでしょ!
待っていたって年を取るだけなんだから!」
 
馬「(まいった!という笑顔で)みんな、今日はコレを
聞けただけで来た甲斐があったでしょ?」
 
 

2014年2月5日水曜日

空いているのに相席2

出演:バッファロー吾郎A、キングオブコメディ高橋、THE GEESE、
山脇唯
 
コントユニット「空いているのに相席」が帰ってきた。
前回公演では、面白いコントがたくさんあったはずなのに、一番
記憶に残っているのが
「清原の引退試合でただただ長渕がとんぼを歌う8分間映像」という
摩訶不思議な舞台です。
 
今回のOPで同じ映像が流れたので、またか!と思ったら長渕が
歌い終わった瞬間で座る椅子取りゲームでしたよ。
全般的に元ネタ、パロディされている有名人が前回よりはっきり
くっきりと提示されていたかな。
以下、印象に残ったコントの感想を。
 
<流しの兄弟>
流しの兄弟・味噌汁一郎(バッファロー吾郎A)と二郎(高佐)。
A先生のアドリブ炸裂のコントを最初に持ってくるとは。
ボケを全部処理する、高橋さんの高い能力があればこそ。
半ズボン姿がかわいい高佐さんは、ピアニカ演奏がお上手です。
太田胃酸ソングの後、お兄ちゃんが「しかも分包の方じゃねえか!」と
ツッこむのが好き。
 
 
<晩ごはん>
とにかくでっかいヨネスケ(尾関)が、でっかいしゃもじを持って
無理やり“突撃!となりの晩ご飯” しようとする恐怖感ね。
鍵のかかった家に、理由もわからず侵入しようとする男=ヨネスケが
不条理感満載で怖い。
まぁ、理由は晩ご飯見せて欲しいからなんだけど。多分。
そこで、家の中にいる兄弟(高橋&高佐)が
 
「朝になるまで鍵は絶対に開けちゃいけないって。和尚さまが」
 
ヨ 「(狂ったように)バンゴハーーーン!バンゴハーーンン!」
 
人間じゃなかったー!
 
「くそっ。なんて落語家だ・・・」
 
人間じゃないけど落語家ではあった!
夜なのに昼に見せかける妖術まで操る桂一門、恐るべし。
元ネタは昔話なのかな。
いや~尾関さんがハンパない。舞台の空気を支配する、
あのどっしりとした存在感。身体の大きさだけじゃないよ。
 
 
<ボッシュート>
見ながらなんとなく覚えのあるストーリーだなあ、と思い。
高橋さんが説明台詞に入ったあたりで
「あっ、ゴミが空から降ってくるぞ!」といきなり閃いた。
帰ってから調べたら星新一のショートショートだったそうで。
いつか読んだのでしょうね。
 
山脇さんがとてもナチュラルに黒柳徹子を演じているのが
妙に笑える。高橋さんの野々村真も。
コントのなかで有名人を演じるけれど、みんなモノマネも
顔マネもしないんですよね。だから、パロディだけれど似ていない
ことにひっかかることなく見ることができる。
似せるつもりが元々無いのだから。
 
 
<タンポポの種と清水アキラ>
清水アキラ(尾関)&タンポポの種(高佐)。
高佐さんは全身タイツ率高いよね。THE GEESE2人のコントを作って
くれてありがとう。早く単独ライブも開催してくださ~い。
 
作家陣と比較的年齢が近いので、どの元ネタも大体わかるのが
嬉しい。年を重ねるのも悪くないかも。
そして、幼いころからTV見放題にさせてくれた両親に感謝を。
もうモノマネ王座で評価の辛かった、淡谷のり子先生を知らない
世代もいるだろうな。
 
 
<ジャガー「ファイト!ファイト!ちば」>
前回の長渕流しっぱなしに続く、ちっとも観客の気が休まらない
ハーフタイムショーは、千葉のローカルタレント・ジャガーさんに
よる曲です。
心身ともに元気なタイミングでご覧下さい↓
 
場面がぐるぐる回る、眩暈がしそうな粗い編集。
ビジュアル・・・系・・・?と首を捻るバンドの皆さん。
特徴がありすぎる、なんか舌ったらずな歌い方と、ペラ1枚の観光マップを
眺めただけで適当に作詞したのではないかと思われる、浅い千葉情報。
 
あと、取り上げている街の名前が全体的に西寄りです。
ジャガーさん、市川あたりにお住まいだったのではないかしらと
推理してみる。
(小学校~高校まで千葉の学校に通っていた私の見解)
 
1番までは半笑いで見ていられますが、4番くらいになると
「こんな適当な歌で応援される千葉県超かわいそう!
がんばれ千葉!」と、千葉への高感度がグングン上がるよ。
 
 
<カリオストロの城>
銭形警部に扮したルパンに扮した竹下恵子(高佐)が
クラリス(山脇)の心を盗み、かけつけたのは本物の銭形、かと
思いきや八千草薫(尾関)だった。
 
説明を書いてもわけがわからないけれど、本当だったのだから
しょうがない。
この辺がユーモアライブにおけるゲームの説明に似ています。
はぁ、高佐さんが素敵だったわ~。パントマイムとダンスが
得意だからでしょうか、銃を撃つ動作や正体をあかすシーンの
身体の動きがすごく綺麗なんですよね。
中性的な顔立ちなので、女性っぽい口調で話すのも違和感なく。
 
それと、尾関さんの銭形がとっても銭形だった。
帽子とトレンチがお似合い。阿部寛感。
 
 
<カーディアンエンジェルズ>
「それではオレが目になろう」
 
スイミーーー!!
 
 
<ヒロト>
ブルーハーツを通ってこなかった私にもわかる、高橋さんの
ヒロトぶり。
 
 
<大喜利部>
冒頭で、主人公のオオギ君(A先生)がフリップを前に突き出す
千本ノック練習をしていることに気がついた時点で、もうこのネタの
とりこ。
大喜利部を乗っ取りにくる他校の生徒(炎属性)が炎を繰り出して
戦うわ、マネージャーはかわいいわ、知恵と勇気で敵に勝つわ。
大喜利部はキルラキルにそのまま出せる。
もしくは、島本和彦か高橋留美子に漫画化してもらおう。
 
 
<魔王>
シューベルトと東京フレンドパークが奇跡の融合。
もう・・・大好き!ギースが貰って持ちネタにしちゃえばいいのに!
あーでもライブでかけると、なすなかにしの魔王ネタのパクリだと
思われちゃうかなあ。
 
魔王→関口宏支配人
笛の音→支配人のホイッスル
化け物→ホンジャマカの着ぐるみ
 
神経質そうな高佐さん扮する子供と、胡散臭さの溢れる尾関さんの
お父さんがいいわあ。しかも2人とも歌が上手。
 
 
<ゆうゆうワイド最終回>
マムちゃんが自分の身を犠牲にして(涙)
盟友・立川談志の死の真相を知り、怒りでパワーアップする場面など
落語ファンは目に涙を浮かべずして見られませんね。
 
ネットの感想で、老人たちが♪大沢悠里の~ゆうゆうワイド~と
歌うと敵のボスが苦しむ場面は、ゲームMOTHERが元ネタでは?
という考察を見て衝撃を受ける。
ギースがギーグ・・・!
(ビジュアルはブラックデビルだったけど)
 
ここでも尾関さんの怪演が光る。魔王のお父さんといい、尾関さんの
演技は演劇好きとして、なんだかウズウズするものがありますよ。
ASH&Dさん、ちょっと役者として推してみてくれませんか?
 
 
<ホーム>
ラストは切ない1本で。
売れないながらも夢を追いかける芸人(高橋)と、彼の元を
去る恋人(山脇)。
ライブの後、着替える間もなくたぬきの格好のまま駅のホームに
駆け込んだ男と彼女の思い出話。
 
「あの頃も、たぬきのネタやってたね。」
 
これ、餞別だよと渡された1枚の葉っぱ。
笑い合う2人。電車に乗り込む彼女のバックにかかるなごり雪。
 
数年後、「嗚呼、バラ色の珍生」に出演した彼女は、彼を探して
もらうが、カーテンの向こうに男の姿は無かった。
夢を諦め故郷に戻ったという彼はスタジオには現れなかったが、
番組に一通の手紙を託す。
封を開き、中から出てきたのは1枚の葉っぱ・・・。
 
・・・書いていたら思い出して泣けてきた(涙)
この後、ベンチで一人俯いて泣いている高橋さんの場面で
終わるんですよ。
終始、演じていることを感じさせない嘘のないお芝居で、感情が
そのまま心に流れ込んでくるよう。素晴らしい。
 
私が見た回のトークゲストはせきしろさんだったのですが、
この人はこんなことができるんだよ、と作品を通して伝えるのが
好きで、今回は高橋さんの演技力を見せたかったと。
 
エンディングは皆でお寿司を食べている映像。
ん?A先生がふざけてなごり雪を歌っているのを流している?と
思ったら、嘉門達夫の「なごり寿司」でした。
ああ、小さいころに「鼻から牛乳」流行ったな。
クラスでもCD買った子がいて、教室内でぐるぐる回っていたっけ。
 
あの頃の絵本、テレビ番組、お笑い、芸能人、ヒット曲。
1週間は今よりずっと長くて、人気のテレビ番組はクラスの
誰もが見ていて、自分が大人になる姿なんて想像も
できなかった頃の思い出。
 
楽しくて、切なくて、なんだかとても懐かしい。
そんな「空いているのに相席」なのです。

2014年2月4日火曜日

新ネタ会議

芸人が他の芸人のネタを見た時に、もっとこうすればいいのになあと
思っても、なかなかそれを本人には伝えられないもの。
それでは、他の芸人がアドバイスをすることを前提にしたライブを
作ればいいのでは?という発想で始まったのが「新ネタ会議」。
 
芸人にとって自分のネタというのは、とてもプライベートな物
だから、例え仲が良くても口出しすることはできない、と考える
ところまでは、きっと誰もが一緒なのだと思う。
そこを解決しつつ、お客さんも楽しめる企画を考えつく
ラバーガールは、本当にクレバーな人たちだなあ。
 
レギュラーはラバーガール、THE GEESE、ジンカーズ。
今回はゲストに新しい風を入れたいということで、初めての
漫才師なすなかにしです。
 
なすなかにしのネタは見たことがあったので、もしかして
ゲストは無理に新ネタじゃなくてもいいのかな?
あまりにも完成されているので、会議でもあまりいじれる部分が
なく、コント師の皆さんはドアの開け方とか細かく指導していました。
他コントの会議部分で、なかにしさんからの指摘がかなり鋭く
ためになりそうなものが多かったのが印象的。
 
THE GEESEは使う音楽によって、コントの内容や面白さがかなり
変わってくるということもあり、会議が一番白熱したのではない
でしょうか。
飛永さんの出してくれた例がとても面白い。使われるかな?
どんな風に変わるのか一番想像がつかないかも。
どうか良いブラッシュアップになりますように!
 
ラバーガールは毎回新ネタ2本。
今回は特に2本目がものすごく面白くて、会場も芸人も大爆笑。
これ、もっと良くなるぞー!と会議も皆から意見がポンポンでて
大盛り上がり。THE GEESEのコントは真剣に考えて、ラバガのは
ゲラゲラ笑いながら改良案を出す、という具合でしたね。
高佐さんの小道具案は絶対使われるでしょうし、これは次に
見るのが楽しみ。
 
ジンカーズは単独ライブでかけるコントを持ってきてくれたのですが、
馬場さんが地毛にひげをつけた風体があまりにも怪しくて、
みんなまるで別のコントを考えてキャッキャと遊びだしちゃった。
 
馬場「やべえ、これ全く参考にならないやつだ。」
樋口「ええええーーー」
 
皆の意見を参考にしたら内容がまるで変わってしまう!
さて、どうするのかな~?ジンカーズ単独ライブのチケットをすでに
手に入れている私はワクワクが止まらないのでした。