2011年7月26日火曜日

立川志ら乃独演会

立川志ら乃独演会
らく兵 まぬけ泥
志ら乃 真田小僧
志ら乃 大工調べ
志ら乃 盃の殿様

マクラで喜々として魔乳秘剣帖の話をふり、客席のご老人を全力で
置いて行くという凄い光景を目にしましたよ。

魔乳秘剣帖は「柳生一族のパロディで魔乳一族って面白くね?」という
新作派の二つ目が思いつき、プークか東洋舘で上演しそうなアイディアを
本気でアニメにしちゃった作品です。
あらすじはおっぱいで、見どころもおっぱいです。
公式HPも清々しいまでのおっぱいぶりです(URLまで・・・)
http://oppaidaisuki.jp/

そんな真田小僧、相変わらずスピードが出てくると子供のはずの
金坊がどんどん青年になっていきます。
女性もおじさん化しちゃうし、仕草も雑になっちゃうんだよね。
このクセは真打になる前に直した方がいいと思うんだけれど。
途中で出てくる「気持ちいい気持ちいいおじさん」という素敵フレーズは
みんな大好き♪左談次師匠がオリジナルとのこと。

3年くらいやっていなかった、と言って驚いた大工調べ。
私の中では志ら乃さんといえば火焔太鼓と大工調べ、というくらい
代表的なネタだと思っていたのに。

聞いてみてさらにビックリした!啖呵が速くない!
当時、落語界で最速を誇ったであろうウルトラスピーディー啖呵 by棟梁が
2倍、いや3倍くらい遅くなってます(何しろ中手が入らないんだから)
速さに頼るのを止めてみたのかな?
私はあのチョッ速な方が好きだなあ。盛り上がるから。
「長えなあ、マカロニ」は健在です。

珍しくネタ卸しの盃の殿様が一番良かったですよ。
後半の部分、朗らかに演じてそれを見る観客もなんだか幸せという
良い相乗効果が。そうそう、志ら乃さんの独演会に足りないのはこの
幸せなあたたかさ(爆)
面白いギャグを連発して俺が笑わせてやる!、じゃなくて・・・ね。
「北風と太陽」の太陽みたいな笑わせ方ができれば、グッと良くなる
と思うんだけどなあ。

2011年7月16日土曜日

こしら一之輔 ほぼ月刊ニッポンの話芸

こしら一之輔 ほぼ月刊ニッポンの話芸

この会の欠点は会場選びだと思う。
成城ホールじゃないでしょ~、このメンツは。
19:30開演でも平日はキツいし客層もどことなく志の輔・談春の香りが。

立川こしら たがや~だくだく
春風亭一之輔 らくだ
トークコーナー

おなじみのマクラで“自分sage、一之輔age”をしつつ会場を
温めるこしらさん。マクラのまま終わっちゃうかと思うところで
「たがや」に入った!そして1分くらいで終わった!
超短縮バージョンながらも、たがやの首が飛ぶ談志バージョンである
ところに立川流を感じるかも(笑)

だくだく、八五郎のウザい繰り返しをご隠居さんが後から真似して
「ムカつくだろう、これがさっきお前がやったことだよ」
「そうか、うわー気がつかなかった。確かにこれはやられると嫌ですね」
と小さな復讐をするところが逸品。

絵の中で川を書いてもらうことが仕込みになっていたり、下げが
「友達のつもり」なんて可愛いフレーズだったり。
一席の中で自分が面白いと思う所をふくらませ、他は大胆に編集しちゃう
あたり上手いなぁと思う。

対する一之輔さんはなんとらくだです。
50分あげるから好きに使って、と言われて2席にするか1席にするか
ギリギリまで悩んだのでしょうね。

このらくだがまた素晴らしい。二つ目クオリティじゃないよ。
実は私の三大苦手落語に入っている「らくだ」なのですが、
聞いていて辛くなる終盤の陰惨な部分も、壊さない程度のギリギリ
笑いを入れつつ語ってくれるので、案外すんなり聴けてしまいました。
一之輔、やはり恐ろしい子!

トークコーナーもあったのですが、そこは割愛してちょっとこしらさん話。
不動院寄席になんだかんだで5年くらい通っているので、こしらさんは
結構見ている方だと思うのですが、最初の頃は
「うーん、面白い。
でも、この“こしらくご”が落語界でブレイクすることはないだろうなー」
と思っていたんですよね。

基本的な落語知識とかよりもっと根本的な、言うならば
「本人に落語界で落語家としてやっていく意欲」みたいなものが
まるで感じられなかったので。
他の仕事をやる時に役にたつから落語家という肩書はキープしておきたいけど、
真っ当な落語家に囲まれると粗が見えちゃうから目立ちたくないなぁ、みたいな(笑)

実際かわら版に掲載されるような目立つ落語会にはほとんど出なく、
落語家という肩書でうっかり呼ばれた営業仕事の話を愉快に語っていた。
そして、一番弟子をどうにかして志ら乃さんに押しつけようと頑張っていた(笑)

でも最近、なんだかこしらさんに「落語家としてやっていこうかな」という
意識が少し見えてきたような気がするんですよ。なんとなく。
何ヶ月か前の不動院寄席で真打トライアルの話が出て、兄さんは真打に
なる気があるんですか?と聞かれた時に
「うん、あるよ」
とあっさり普通に答えていて。そのあっさりさが妙に真実味を帯びていて
へーっと驚いた。志ら乃さんとらく次さんも軽く驚いていたように見えた。

はんにゃのANNに出ても引けをとらない程のトークスキルを持っているし、
落語家の肩書を持つタレントになる可能性の方が大きいかもしれない
と考えていたけれど。
うん、落語家メインで行くのいいと思う。
それでも“江戸っ子は~”のマクラは変えないんだろうなあ(笑)

rakugoオルタナティブvol.3「キョンちば」

rakugoオルタナティブvol.3「キョンちば」

「反対俥」柳家喬太郎
「転宅」千葉雅子
「マイノリ」柳家喬太郎/千葉雅子作
トークショー 柳家喬太郎、千葉雅子、ゲスト・河原雅彦

rakugoオルタナティブって何ぞや。ぴあの仕切りなのかな?
すごく久しぶりのキョンキョンでした。
いきなり反対俥で飛ばしちゃって大丈夫なのか!舌がもつれて
わけわかんないことになっていたよ(笑)

千葉さんの転宅はなるほど演劇的。
演じ分けは上手なんですよ。三味線のお師匠さんを演じる時は
小円歌さんのように艶っぽいし、泥棒はこみちさんに近い感じ。
じっくり演じてしまうのでなかなか笑いまでいかないのですが、
かなりうまかったです。

マイノリは、学生時代からの腐れ縁な男女の話。
男は落研、女は演劇サークル。
パンフレットの経歴からもわかる通り、喬太郎さんと千葉さんが
モチーフになっておりまして。
だから、なんとなくラブい展開になると聞いていてこそばゆかった(照)

爆笑ポイントは
「国士舘な、お前絶対いい神主になれよ!」
「国士舘卒が全員神主になるわけじゃないわよ!!!」
あと、ボートハウスで作った「OCHIKEN Tシャツ」

河原雅彦さんはどうにもハイレグジーザスの印象が抜けないなあ。
まちゃピコ、チャラい兄ちゃんからチャラいおっさんになったね~
でも、喬太郎さんが“俳優さんが落語を演じる時の悪い例”をやった時に

「でも喬太郎さん、舞台でそういう演技をしますよね」

というツッこみは鋭かったよw

2011年7月11日月曜日

春風亭昇太「オレスタイル」

春風亭昇太「オレスタイル」
 
生志 ちはやふる
昇太 二十四孝
昇太 二階ぞめき
昇太 船徳
昇太 マサコ

「四万六千日様、御暑い盛りでございます」

今年最初に高座にかけてくれたのは昇太さんでしたーパチパチ☆
力を入れるポイントを決めて他は短く刈り込んでいた印象
あと、船徳だけどハカマじゃなかった!

他は二十四孝も笑ったなあ~。
繰り返すたびにかかる笑いのドライヴ感が半端ない
これは昇太さんだけのものだよね