溜口さんの初ソロライブということでチケットは完売御礼。
配布されたちらしの中に「溜口スーパーディナーショーのテーマ」の歌詞が入っている。
(作詞:溜口佑太朗、作曲:大竹涼太)
シャ乱Q「上・京・物・語」に乗せて溜口さんがこちら側にゆっくり歩いてくるPVが流れ
素敵なセットアップを身にまとった本日の主役がテーマ曲を歌いながら登場。
基本的にこのライブの間はずっと「スター溜口佑太朗」というキャラを演じる。
そのまま歌コーナー。
突然の演歌 氷川きよし「星空の秋子」。
振りの激しいHey!Say!Jump「Ultra Music power」
なぜかサビになると後ろを向いてしまう 星野源「恋」
ハイトーンを頑張る TUBE「あ~夏休み」
本日の司会はリンゴスター高野さん。
どんな不思議なコーナーでも、小粋なジョークを挟みながら
冷静に進行を勤めてくれる。
過剰に台本ぽい溜口さんとのトークだけでなく、唄コーナーでは常に
客席に拍手や手拍子を促していた。
様々な関係者が溜口さんの人となりを語るけれど、結局酔うと居酒屋の
スリッパを履いて帰ってしまうエピソードばかりになってしまうVTRコーナー
(参照:お笑いナタリー)は全く思いだせない…。
ここからは順不同で記憶に残っているコーナーを残しておく。
★溜口スーパーディナータイム
高「溜口スーパーディナータイムは、溜口さんがディナーを
食べるのを皆で眺めるコーナーです」
溜「この値段でディナーついてくるわけないんだから」
高「食べたい方は自分でオーダーして下さいね」
確か焼きそばとか食べていたはず。
★ゲスト:トム・クルーズ
ハリウッドからあのスーパースターがゲストでやってきた!
漫談で客席を軽快にいじり、マジックコーナーへと突入。
新聞を破くけど元に戻ってるやつ、トランプマジックetc。
失敗するたびに「ミッション・インポッシブル!・・・and トップガン!」という台詞と共に
トップガンのテーマが流れ、溜口さんがそれにのるというお笑いライブにしては特殊なブリッジが。
特に帽子の中から大量のトランプが飛び出し、剣で突くと正解のトランプが
刺さっているというわりと大仕掛けなマジックがラストだった、のだけれど。
うーん、入れたトランプの量が少なかったのかな?
タネが丸見えになる状態で失敗してしまい、冷静な顔を装っていた高野さんが
思いっきり噴き出していた。
後のトークライブでわかった話。
マジック監修はギース高佐さんだろうと思っていたところ、なんとこの
タメ・クルーズコーナーがまるごと高佐さん作・演出だったことが判明。
「ミッション・インポッシブル!・・・and トップガン!(曲が流れる)」
と書かれている台本を読み、ごめんちょっとよくわからない状態だった溜口さん。
しかし、そこは優秀なパフォーマー。きっちりと作り上げた。
ライブが終わった後、誰よりも早く高佐さんから「映像を下さい!」と連絡があったそうで、
タメ・クルーズをチェックしたかったのだろうな。
真面目だな~。
★溜口スーパーコントショー
溜口さんによるソロコント。
・何が出るかな(作:せきしろ)
ごきげんようの楽屋にいるAD。小堺さんからあのサイコロには絶対に
手を触れてはいけないと固く禁じられているが、そう言われるほど彼は
サイコロが気になってしょうがない。
「もしかして美味しい水飴が入っているかもしれないぞ?」
好奇心に逆らえずサイコロを手にすると、中から出てきたのは…。
すいているのに相席スピンオフのような1本。
・しつこい男
町で見かけた芸人にしつこく声をかける面倒くさくてチャラい男のコント。
と思いきや、実は亡くなった友人の墓にむかって話しかけていたという落ちで。
ラストでそれまで笑っていた観客の感情が迷子になる。
・結婚式の手紙(作:ラブレターズ塚本)
結婚式(架空)で父親を感動させるために手紙を書くが、内容は
西野カナとJUJUのマッシュアップ。
コントは5本あったとナタリーの記事に書いてある。
でもあと2本が思いだせないんだ。
1本はせきしろさん作で、荒井注のカラオケボックス搬入関連だったはず。
★オリジナル曲「キックオフ!」PV
スーパーディナーショーのために書き下ろされた新曲。
これを聞いたらブックオフに行くたびにニコラス・ケイジを思い出さず
にいられない。
ちなみに溜口スーパーディナーショーのテーマとキックオフは、
ラブレターズ渋谷単独シリーズのドキュメンタリーDVDに収録されている。
★溜口スーパー人情劇
「さあ、最後は皆さまお待ちかね。人情劇の時間です」
ん?と思うも間もなく、何の説明もなく始まる人情劇。
普段は100 : 0でネタを書かない溜口さん完全監修による演劇コーナーです。
(出演)
キャバクラのキャッチ:肉体戦士ギガ
ホステス:ターリーターキー 玉遥香
溜口佑太朗:溜口佑太朗
街でキャッチにつかまり、キャバクラに行く溜口。
すると接客についた美人ホステスの身体に、不自然なアザがあることに気がつく。
(曲:大瀧詠一「幸せな結末」)
彼女はキャッチの男と付き合っており、普段から暴力を受けていた。
売られたケンカを買い、男を叩きのめす溜口。
(曲:郷ひろみ「誘われてフラメンコ」)
諭された二人は哀しくうなだれる。彼らには多額の借金があり、実は
来年には子供も生まれるが先の見通しがたたないのだ。
スーパースター溜口はぼったくりの店に騙された振りをして、
大金を払い店を出て行く。
数年後、変装した溜口がとあるラーメン屋を訪れる。
店長はあのキャッチの男だった。
彼は無事に借金を返しラーメン屋を開いていた。
生まれた息子に恩人から名前をとって「ユウタロウ」と名付けたと聞き、
密かに涙をこらえた溜口は自らのことを明かさず、その店を去って
いくのであった(完)
あれ、こうやって書くとえらく真面目な芝居に見えてしまう。
大御所の演歌歌手がホテルでお高いディナーショーを開催する時に、
人情劇があったりするじゃないですか。
つまりあのパロディー。
過剰な演技の熱さとコテコテな展開に会場は終始爆笑だった。