Twitterはフォローをするアカウントを選ばなければ、リツートでいらない情報が
山ほど飛び込んできてうんざりするものだけれど。
自分では決して見つけることができない情報と出会わせてくれることもある。
去年の認定漫才師Dr.ハインリッヒの彩さんのブログ
今回のTHE MANZAIに対する冷静な自己評価が実にクールで
かっこいい。
女であることと芸人であること。
2つのバランスを保ちながら芸の道を進むことが書かれた、素晴らしい
文章をもう1つ知っている。
かつてフリーペーパー月刊ラジオデイズに連載されていた、落語家
柳亭こみちさんの 「こみちが行けば」
「こみちが行けば~女流二つ目の修行日乗」
http://www.radiodays.jp/radiodays-blog/mrd/?cat=4
http://www.radiodays.jp/radiodays-blog/mrd/?cat=4
最初は落語会でもらった時だけ目を通していたけれど、途中からどうしても
毎回読みたくなり、ウェブ版ラジオデイズもしっかりチェックしていた。
自分に厳しく、芸に厳しく、それゆえに少し不器用で真面目。
彼女の高座を初めて見た時に上手だけれど堅くて地味だと思った。
「地味」じゃなくて「地道」だったんだ。
ジミチなコミチさんだったのだ!(どや顔)
女性が落語家を目指すという道のりで出合った辛くとも幸せな
エピソードの数々。
ラストの燕路師匠にどうしても稽古して欲しいを頼みこみ、しかし
見せども上げてもらえない、師匠の前で初めて涙した回など、まるで
燕路師匠のあの丸い顔の眉毛がギュッと下がる表情が目に見えるよう。
『この連載が終わることになったらしい。
私にはまだまだ書きたいことが山ほどある。
入門初日の師匠の言葉。
私の芸名がつくまでのこと。
おかみさんとの交換ノート。
初高座の日。
寄席で大きくしくじった日の師匠の言葉。
二つ目に昇進したその日。
師匠から初めて御礼を言われた時。
おかみさんとお酒を呑んだあの日。
最近の師弟での会話。
エピソードは数限りない。
今までも、これからも、私はこうしたエピソードを大事にして生きていく。
そこから学んだことが私の命。それが私の落語を作っていくのだ。』
こみちさんはエッセイ執筆中に漫才師 宮田陽・昇の宮田昇さんと
ご結婚し、現在は産休中。
「こみちが行けば」は今でもラジオデイズのHPで全て読むことができる。
是非、書籍にまとめて欲しいと思っている。