イキウメ&柳家三三のコラボ。
演劇&落語は今までもちょこちょこと見てきたけれど、今回の作品はその中でもかなり幸せな融合に思えた。
遺伝子学や医療の発達により個人の寿命が測定可能となった近未来の話。
全ての個人情報を国に提出する代わりに税金が無料となる実験的なモデル地区は、ひそかに寿命の売買が行われていた。
寿命を金銭で売買する近未来の話と聞くと、おおっなんか
イキウメらしいSFなストーリーだなあと思うけれど、落語側から考えたら、これ思いっきり「死神」なのだ。
他人の寿命を自分に移す。
舞台の途中に三三さんの落語(着物姿で座布団に座る普通の高座スタイル)が入る。
語られる新作落語が、演劇の話の補足や裏設定になる。その見事な補完ぶり。
また、この新作落語が素晴らしい完成度で、多分ここだけを
抜き出してつなげれば長編新作落語の名作になりそうなので三三さんが貰い受けてどこかの落語会でかけてくれないかな。