2018年8月17日金曜日

THE GEESE単独ライブ「その他の人々」

「果てしなきガム」に引き続き、宝石箱のように多彩なコントが詰まっていた今回の公演。
観に来てくれたお客さんを時間いっぱい楽しませようとする彼らの心遣いがとびきり嬉しい。
何より舞台上で演じている二人がとても楽しそう。



怪しい店員が次々と繰り出す対応に切羽つまった男が翻弄されるコント「中華屋」。
尾関さんのZOZOスーツマジシャンがツボ。

やけにリアルな相続内容と無視され続ける長男の繰り返しと思いきや、内容も相続先もとんでもない方向に向かう「遺言状」。
個人的にインテリ眼鏡な高佐さんにグッとくるものがある。

サイコメトリーの能力で操作に協力する学生が、その能力で事件に巻き込まれる「サイコメトラー」。
序盤の笑いから徐々にスリリングな展開へと舵をきり、ハラハラの中でもしっかり笑わせて最後は綺麗に落とす!
これは素晴らしい!繰り返し見たい完成度の高さ。
そして映像の中に現れる猟奇的な高佐さんの横顔が、危険に美しくてグッとくる(2回目)

恒例すべり一発ギャグコーナー「花火」。
東京千秋楽に尾関さんが大きな花火を打ち上げて会場から喝采を浴びる。

4歳の社長にわかりやすい企業プレゼンを心がけよう「LCC企業プレゼン」。
実際のLCC企業名を使ったむかし話が絶妙。


チャームポイントである俊敏さをアピールするために、お見合いにショットガンタッチを持ちこむ女性を描く「お見合い」。
お見合い中にブザーが鳴ると同時に天井からボールが落ちてきて、すっ飛んできた女性(尾関)が弾き飛ばす!(注:ホテルのラウンジ設定)
このコントのために(?)身体を仕上げてムキムキな尾関さんで迫力はあるわ、謎のおかしさがこみあげてくるわ。
ひたすら会場が盛り上がる。

万引きGメンに捕まった高校生が事務所に連行され、奇妙な道のりを辿ることになる「万引き」。
今回のシュールNo.1


無人島に漂流した大学生カップル。
冷静で手際のよい彼女は(漂流)経験豊富な女子だった「無人島」
台詞のあれこれが意味深で、ちっぽけな独占欲にモダモダする男と妙に達観している恋多き女(尾関さん。でかい)のやりとりにニヤリとする。

ベタもナンセンスもドタバタも手中に収め、社会性と大人のお洒落を身にまとうザ・ギース。
前回から半年程という短いスパンで行われた今回の公演に、定期的な単独ライブを軌道に乗せていきたいという彼らの意思を感じる。
今回は無料招待の事前イベントがあり、そのイベントでギースに興味を持ち、単独に足を運んだ人も多かったらしい。
イベントや地方公演は予算の関係で色々と難しいのだろうが、見に行く人が喜ぶのは

もちろんのこと、周りで見ていても「おおっ、勢いあるな!」とワクワクする。

東京公演は7月で終了したが、大阪公演は8/319/1と1ヵ月空けての公演が予定されている。

キングオブコント2018の準決勝進出も決まったので、大阪ではさらにはじけた二人を観る事ができるかもしれない。
ちなみに、劇場構造の関係で、大阪ではショットガンタッチコントが難しいとのこと。

代わりにどんなコントが入るのだろう?