お好きな方には堪らないコーエン兄弟の傑作映画「FARGO/ファーゴ」。
私も大好きな映画の一本だ。
なんとこのドラマ版が制作されるということで、HULUに新シーズンが
追加されるたびに観ている。
シーズン1を観始めた時は正直頭の中で?マークが踊っていた。
映画と違いすぎない?
とりあえず「無能な上司は凶悪な犯罪者より厄介だ」と思いながら見続け、
最終的にはすっかり感動してしまった。
ドラマ版はシーズンを通して映画「ファーゴ」になってゆく。
雪に閉ざされた町、女性署長、妊婦。
シーズン2は1の過去話。
1の主人公モリーの父親が現役警察官の頃の物語。
私はこういう一筋縄ではいかない老人のカッコいい過去が大好きなのだ。
1はサスペンスであり、2はギャングドラマでもある。
身の丈に合わない欲望を抱いたために、悲しい結末を迎える肉屋の夫婦
(特に夫)が情けなくも哀れで、どこか愛おしくも感じる。
シーズン3は1・2とは全く別の「ファーゴ」。
前シーズンで出てきたUFOと関連するかと思われたSF小説も、結局
あまり物語の核心とは関係なく。
ユアン・マクレガーの一人二役にしばらく気がつかない程にぶい私には
ちょっとピンとこなかった。
だがしかし!保釈中の美女ニッキー(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)が
超いい女!彼女の復讐劇が始まるところから物語が面白くなってくる。
(コントラクト・ブリッジの名手という設定も素敵だ)
敵役であるV・M・ヴァーガの掴みどころの無さと不気味さも良い味をだしている。
メフィストフェレスなわけだね、彼は。
シーズン3で終了という噂が流れたものの、どうやら4の制作も決定したようで。
今度はどんな物語なのだろう。