2015年2月12日木曜日

ザ・オーディエンス(ナショナルシアターライブ)

“「ザ・オーディエンス」は、イギリス女王と歴代の首相が定期的に会いその時の情勢や国の問題などについて意見を交える謁見(= Audience)が描かれている作品です。
この謁見を女王即位の時から最近に至るまで(60年)を描くのですが、女王を演じたヘレン・ミレンは見事に一人でその年月を経る女王を演じきっています。
彼女は同じくイギリス女王を演じた「クイーン」でアカデミー賞主演女優賞を受賞していますが、この「ザ・オーディエンス」の女王もそうとう見応えがあります。
本作が収録されたロンドンでの上演で高い評価を得て、今年はブロードウェイでの上演も決まった「ザ・オーディエンス」。
またヘレン・ミレンが賞賛されること間違い無しですね。
NYが遠すぎる方は、ぜひお近くの映画館でお楽しみください!”


ナショナルシアターライブFacebookより
https://www.facebook.com/ntlivejp

 ドラマ「SHERLOCK」のベネディクト・カンバーバッチが出演した舞台「フランケンシュタイン」を映画館上映したことでちょっぴり話題になったNTL。
今回のザ・オーディエンスも素晴らしかったです。
シェイクスピア劇とは違い、現代劇でコメディ要素もあり。
歴代の首相もきっとかなり似ているのでしょう、イギリスの観客がその仕草やエピソードに大うけでした。
そういう意味ではイギリスの政治情勢に疎い私では、この作品の魅力が半分程しかわからないのかもしれません。

 しかしその半分でも十分面白い。
まず役者が上手い。女王を演じるヘレン・ミレンはもちろん、周りの侍従まで。
ティーンエイジャーの頃の女王を演じた女の子も、気丈とした鼻っ柱の強そうな性格が上手かった。
60年以上、首相は次々と変わっていくのに女王はただ一人。
本物の犬も出てくるよ!ワンコが舞台を走るだけで劇場が和むよね。

故ダイアナ妃の件も含めて、えっそれを入れちゃっていいの?という内容もバンバン入っている。
この辺りはイギリス王室と日本の皇室の違いですね。
たぶん日本で同じような舞台を作ったら、右や左の方達で大騒ぎになる(焦)
ジョークがまた皮肉めいていてキツいんだわ。
ゴシップが取りざたされる分、女王も黙ってはいない。
「物には限度というものがあります」と毅然とする彼女はかっこよかった。

 ナショナルシアターライブ、今後も注目作が多いです。
期間が一週間弱と短く、上映館も少ないので洩れなく見るのになかなか苦労しますが、それに見合う内容だと思います。


 『欲望という名の電車』 :2015/3/6(金)〜3/11(水)
ヴィヴィアン・リーやマーロン・ブランドが出演した名作映画(51年)でも有名なテネシー・ウィリアムズによる傑作の舞台化作品。
日本でも名女優たちが演じてきたヒロインのブランチ役を、本作では「Xファイル」の女優ジリアン・アンダーソンが演じ、彼女の女優人生で最も素晴らしい演技だと評された。
ロンドンでの上演時には、ヤングヴィック劇場史上最短のチケット完売記録を生んだ。
演出:ベネディクト・アンドリュース
作:テネシー・ウィリアムズ
出演:ジリアン・アンダーソン、ベン・フォスター、ヴァネッサ・カービー


 
『二十日鼠と人間』 :2015/5/15(金)〜5/20(水)
誰もが知るジョン・スタインベック原作を、ジェームズ・フランコとクリス・オドウド共演で贈る、出稼ぎ労働者の過酷でありながら夢に想いを馳せる人間ドラマを舞台化したブロードウェイ上演作。

オドウドは本作でトニー賞最優秀男優賞にノミネートされた。「ゴシップガール」で知られる若手女優レイトン・ミースターがヒロイン役を好演。
演出:アンナ・D・シャピロ
作:ジョン・スタインベック
出演: ジェームズ・フランコ、クリス・オダウド、レイトン・ミースター



 『スカイライト』 :2015/7/3(金)〜7/8(水)
日本では1997年に緒形拳と若村麻由美により上演されたデヴィッド・ヘアー作の「スカイライト」。
同舞台を「リトル・ダンサー」のスティーヴン・ダルドリーが演出し、「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」のビル・ナイと「華麗なるギャッツビー」のキャリー・マリガンが主演。
二人が織りなす複雑な人間ドラマを、人気デザイナーのボブ・クロウリーが手がける舞台美術が彩る。
演出:スティーヴン・ダルドリー
作:デヴィッド・ヘアー
出演: ビル・ナイ、キャリー・マリガン



 『宝島』 :2015/9/11(金)〜9/16(水)
宝島への地図を手にいれた少年が個性豊かな海賊と繰り広げる冒険劇。
ロバート・ルイス・スティーヴンソンの傑作小説を英国ナショナル・シアターが最高のエンターテインメント作品として舞台化。
「ドクター・フー」のアーサー・ダーヴィル演じる一本足の海賊ジョン・シルバーにも注目。
演出:ボリー・フィンドレー
作:ブリオニー・ラヴェリー
出演: パッツィー・フェラン、アーサー・ダーヴィル


 
『オセロ』 :2015/10/16(金)〜10/21(水)
2014年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀主演男優賞をローリー・キニアが受賞した傑作舞台。
シェイクスピア四大悲劇の一つを、同じくローレンス・オリヴィエ賞受賞俳優のエイドリアン・レスターの共演で贈る、ニコラス・ハイトナー演出の舞台ファン必見の一本。
演出:ニコラス・ハイトナー
作:ウィリアム・シェイクスピア
出演: エイドリアン・レスター、ローリー・キニア


 
『リア王』 :2015/11/13(金)〜11/18(水)
イギリス演劇界きっての名優サイモン・ラッセル・ビールがタイトルロールを熱演した本作は、愛し信じた者に裏切られるリア王に観客は深く心を揺さぶられずにはいられない名舞台となった。
演出は2015年に「007」シリーズ最新作の公開が控えるサム・メンデス。
狂気と正気のはざまをさまよう様子を見事に演じるサイモン・ラッセル・ビールの名演技をお見逃しないように!
演出:サム・メンデス
作:ウィリアム・シェイクスピア
出演:サイモン・ラッセル・ビール、スティーヴン・ボクサー、トム・ブルック