2015年2月26日木曜日

すいているのに相席3(2)

「すいているのに相席3」
出演者:キングオブコメディ高橋、THE GEESE、山脇唯、バッファロー吾郎A
脚本:せきしろ、上田誠(ヨーロッパ企画)、バッファロー吾郎A

ネタバレ有の感想です。


いつもくだを巻いている赤(高橋)・緑(尾関)・黒(バ吾)の雷様。
今日も今日とてとりとめのない会話をしていると、そこに一陣の風が吹く。
現れたのは、雲の上にいるという伝説の雷様を求めてやってきたシータ(山脇)とパズー(高佐)だった。

暗転中に♪ド・ド・ドリフの大爆笑~と曲が流れ、タイトルが「雷」だから
雷様コントなのは想定内でしたが、まさかシータとパズーが。
ドリフとラピュタが奇跡の邂逅。

出演者からゲストまで皆が大絶賛した、Aさんのいかりや長介物まねを皆に見て貰いたい。
激似!昔の喜劇人の口調は、どこか熟練の落語家に近いところがあるよね。
渥美清の寅さんしかり。
Aさんはドリフの大爆笑のコントV前に、長さんがコタツに入りながら語るシーンが大好きで
昔からそこのモノマネばかりしていたら上手くなったのだそうです。
激似といえば、台詞がほぼ「そうだよ~」しかないのに、言い方も仕草も仲本工事そっくり
だった高橋さんも忘れちゃいけない。助演男優賞。
パズーとシータがキャッキャウフフとはしゃいでいるのを、ぼーーっと眺めている雷様3人が
おっかしかったなあ。


EZ DO DANCE
生地の上で軽快なステップで踊るうどん職人(バ吾)。
これで美味しいうどんができるぞー!

アフタートークでゲストの方々が「さすが元・天然素材ですね!」と驚くほど、
ダンスが上手かったAさん。山脇さん(先生役)もダンスを習っていたので
稽古中に二人でダンス用語で話をしている風景が不思議だったそうです。


スズメ
様々なエサをおとりに使ってスズメを捕まえようとする少年(高橋)。
それを陰からこっそり覗く兄弟スズメ(バ吾・高佐)は、あんな罠に引っかかるものかとタカをくくるが、
兄スズメは桜餅の葉っぱに惹かれてしまう。

兄を無邪気に慕って尊敬する弟スズメ(高佐)がかわいい。
「うわー、おにいちゃん凄いや!」
「兄ちゃんは鳥の最高学府・チュンバード大学を卒業しているからなっ」
リッツは沢口靖子のために仕掛けられた罠。野草で捕まるのは岡本信人くらいのもの。
そう豪語するお兄ちゃんも、桜餅の葉っぱは我慢できたのに虎屋の羊羹で捕まってしまう。
「おふくろさんよ~。いや、親鳥さんよ~」


挑戦
が~まるちょば(尾関・高佐)のアイスバケツチャレンジ

ということは、実際のが~まるちょばには回ってこなかったんだね。
高佐さんのパントマイムが活躍。
相席は毎回必ずギース二人だけのコントがあるのが嬉しいです。
(チャゲアス、魔王)
次回指名にザ・ニュースペーパーズがいるのが妙にツボだった。


あいせきみんなのうた「ギザギザハートの子守唄」

藤井フマナイヤ氏(バ吾)に初めてお目にかかりました。
ほぼ適当な歌詞の替え歌で、この歌詞がやけに頭に残る。
♪ああ~わかってくれとは言わないが 聖闘士星矢の17巻~
♪館ひろしに似た おばあちゃん~


アイドルの町
アイドル(山脇)の握手会が行われているとある町。
イベントの整理をする男(高橋)は悩んでいた。
俺はこんなところで止まっているわけにはいかない。
何をぐずぐずしているんだ。
でも、どうしても前に進むことができないんだ・・・

コントが始まると、ほのぼのとした情景と妙に動きの少ない登場人物たちに
かすかに違和感を覚える。
同じ台詞を繰り返す人物。話しかけた方向にくるっと90°回転して喋る動作。
極めつけは「この町はよくアイドルのイベントが行われるんだ」と親切に
町の説明をしてくれる入口付近の青年。

あっ、これRPGに出てくる町だ・・・!と気がつくタイミングで、ちょうどドラクエの
音楽が流れてくる。ココが気持ちよかったなあ。
観客の思考の流れをきちんと計算して書かれた脚本ですね。
素晴らしい。

わかってから改めて見ると、握手会に並ぶファンのTシャツに書かれている
ロゴ(I ❤ 唯)がドットで描かれているし、動きも高橋さん以外はカクカクしている。
とりあえず動物にも話しかけてみるRPGあるある。
ゲストのR藤本さんからの質問で判明したのですが、コントの中で
主人公はちゃんと“あるイベント発生条件”をクリアしたので、入口の青年の台詞が
変わったのだそうです。うーん、気になる。何だったんだろう?


オンエア
爆笑オンエアバトル豪華客船大会。
ピン芸人ゲラゲラ高文(尾関)は満点545キロバトルを叩きだした。
快挙である。勝利の余韻に浸っていると、突然客船が氷山にぶつかり
ゆっくりと沈んでゆく。
積荷を下さなくては・・・でもボールの入ったバケツは捨てたくない・・・。

尾関さんのピンネタでした。
彼の演じるゲラゲラ高文が、気持ちの良いほど器が小さい。
加えて口が悪い。

「満点だ。程良くとがっていなくて良かったぜ!」
「そこの雰囲気だけのコントするコンビ。喫茶店に宇宙人が来るみたいなベタな。
ボール捨てろよ。200キロバトル以下なんて0と同じだろ」
「(ボールを拾ってくれたお客さんに)返せよ!お前の人生なんてどうせ
2キロバトルくらいなんだから!」

トークコーナーでお客さんに謝ると、周りから「尾関の人生は0.5キロバトルだろう!」と怒られていた(笑)


終わり
混みあう韓国料理店に、不思議な扮装の若者4人(尾関、山脇、高橋、バ吾)が来店する。
固い絆で結ばれている彼らは一緒に座ることにこだわり、係りの店員(高佐)に詰め寄るが
リーダー格の男(高橋)がそれを止める。
「戦争は止めよう」「俺たちは旅立つ時がきたのだ」と。

あのバンドを構成するすべての要素が厨二病だよね、というお話。
ヒント:タイトル。
順番に登場する時、3人目の高橋さんで「?!」4人目のAさんで「!!」と
会場がざわつく。
客席の反応を見た高橋さんが、アフタートークでしみじみと「みんな同じ事思っていたんですね」


ファニーチューリップ THE MANZAI優勝への道
人気漫才コンビ「ファニーチューリップ」の単独ライブ終わり。
知的生命体(声:高佐)&人間(高橋)という異色コンビである彼らは、
ライブを見に来た作家(尾関)を交え、THE MANZAIに向けて楽屋でネタを練り上げていく。

この知的生命体、見た目は占いに使う水晶玉程の大きさの球体で、内部の照明が
ピカピカ光ります。それに高佐さんが影ナレで声を当てている。
彼には名前がなく、仲間には略して”知的”と呼ばれている。
一人称がワタクシで、喋り方もどことなく品が良さそう。
目標に対してまっすぐで真面目だけれど、意固地なところがある。
そして相方曰く、ちょっと天然入っている。中の人と共通点があるような(笑)

皆が彼が知的生命体であることを特に疑問もなく受け入れていて、普通に芸人として
会話をしているのが微笑ましい。
「僕らってキャラ漫才に見られがちじゃないですか~」そ、そうか。キャラ漫才なのか。
THE MANZAIでいきなり知的生命体が出てきたら、巨人師匠も受け入れ難いだろうと
相方がぼやくと
「そんなことないよ!巨人師匠はワタクシが知的生命体とか関係なく、ちゃんと稽古の
量を見てくれるよ!」とプリプリ怒る知的ちゃんに萌える。

ネタ尺が短いから、自己紹介ギャグで知的生命体いじりは処理しようという提案に、
でもツッコミはワタクシだし…と悩む知的。
「ファニーは面白い!俺が保証する。お前らは本当によくやっているよ。
俺はもう、才能のある奴らが潰れていくの見るのは嫌なんだ・・・」
ここの尾関さんの演技がすごく良かったな。


ボール
テレビの前に夫婦(バ吾・山脇)が揃い、番組が始まるのを待っている。
今日は東京で芸人をやっている息子が初めてテレビに出るのだ。
「母さん、高文の出るのは何だったかな」
「”オンエアバトル”ですよ、お父さん」
生真面目な父親は、息子が芸人になったことをまだ認めてはいない。
だが、NHKに出るならば見てやってもいいだろう。
番組が始まると、嬉しさを押し殺して見ていた父の顔が曇る。
「母さん、高文のバケツにはずいぶんボールが少ないじゃないか」

「これは、ボールが少ないと芸を見せることはできない規則なのか?」
「そうみたいねえ・・・。ほら、この“オンエア”というのに入らないと駄目なのよ。きっと」
一瞬落ち込む男を妻は明るく励ますが、ボールを皆さんに入れて頂けないのは
まだあいつの芸がその程度ということだ、と厳しい口調で返す。
妻はそんな態度をはいはいと受け流し、無事に放送された芸人達のネタを見て
涙を流して大笑いしている。
オンエアされた子達は、皆明るく、才能豊かで面白い芸人ばかり。
その様子を眺めていた男は突然立ち上がり
「母さん、うちにボールはあったかな?」

去年惜しまれつつ放送が終了したネタ番組「オンエアバトル」(オンバト)。
終了に際し、出演した芸人さん達から思い出やエピソードがTV特番・ネット・ライブ
などで語られていました。
純粋に芸を披露させてくれる貴重な番組であることに加え、この番組がNHKで
放送されていたのがとても大きかったそうです。
東京からどんなに離れた町や村でも、NHKならば見ることができる。
全国で見てくれる人がいるので、オンエアされると営業が増えた。
何より、故郷の家族や友達がテレビに出ている姿を見てとても喜んでくれた、と。

夢を掴むために東京を目指して出てきた芸人と彼らの故郷を、長きにわたって
繋ぎ続けた、オンエアバトルという番組への感謝状にも思えたコントでした。