2015年4月16日木曜日

ワラインプロ10

出演者 勢登健雄(ツィンテル)、高佐一慈(ザ・ギース)、新妻悠太(トップリード)、北澤仁(ロビンソンズ)、マツモトクラブ、三福英敬(ザンゼンジ)、高野尚之(リンゴスター)

MC モクレン

企画物のライブに呼ばれる場合は、大抵少し前に集まり打合せをするのに、本当に何の指示もなく劇場入りで怖い。
槙尾さんの勧誘が怖い。
レギュラーメンバーのインプロ信奉による宗教感が怖い。
怖い物づくしで上手側に固まり、心の錠前にガッチリと鍵をかけている初参加3人(マツクラ、三福、高野)。
特にマツクラさんは、箱の隅で震える小動物のよう。
演技力の高さと即興の強さは全く別物ですしね。

最初は軽くインプロゲームを。
指をさされた人がお題に答える「カテゴリーダイ」の応用編が面白いですね。
「プロポーズの言葉」をできるだけ言いなさい、という出題ならば
「結婚しよう」
「俺のパンツを洗ってくれ」
「同じ名字にならないか」
「毎日味噌汁を作ってくれ」etc
日本語の表現は豊かだなあ!混乱したマツクラさんが
「ごっ、ご飯をいっぱい食べる・・・・」
と答えて、それはただの食いしん坊!自分のさじ加減!と突っ込まれていたのが愉快でした。

「存在していそうな架空のお笑いコンビの名前」のお題では、だいたい皆さん実際にいるコンビ名を一度思い浮かべ、そこからアレンジをしているのがわかる。
顔色よろしわろし→目の色金色銀色、とかね。
判定がなかなか難しく、パンコントマテと答えた高野さんが「いますよ!きっとパンコントマテで結成したんですよ」と説明してセーフ。
新妻さんの答えた妙な名前はDIE!となったのだけれど「“馬鹿よ貴方は”がいるでしょ~~!」とプンプン。
なるほど、“馬鹿よ貴方は”というコンビ名が有りなのだから、もう何だって有りのような気もする。

検問の設定を使用したゲームは初めて見ました。
運転席Aと助手席Bが会話をしていると、警察に呼びとめられてBが車外に出され「行き先、目的、トランクの積荷」について尋ねられる。AとBは打ち合わせをしてはいけないので、Bは車内にいるAのジェスチャーから推測して答える。

勢登A&高野Bペアは、勢登さんが事前に二人は親子でこれから受験に向かうという設定を決めたのに、それを知らない高野さんがカップルの設定(高野さんはいい女風)でスタートしてしまう。
このちぐはぐな会話を、コミカルな演技でなんとか繋いでいく勢登さんが抜群に面白かったです。

また、ゲーム展開とはあまり関係ないけれど、警官役の人と運転手役の人が細かい演技をしてくれて楽しい。
高佐警官と北澤運転手の演技が好きだったな。
演技が上手い人が多くキャスティングされているので、こういった枝葉に意外な楽しさがあるところもワラインプロの魅力の一つです。

「さ行禁止ルールゲーム」では、みんな「さ」を恐れてゆっくり怖々と話すのを見て
新妻さんがもっと思い切ってやらなきゃ駄目だよ!と実行 →即効でアウト(笑)
でも男らしいですよね。新妻さんは女らしくて男らしい。

 ラストは即興演技の途中で「フリーズ!」と叫んで動きを止め、止まった形から違うシチュエーションの演技につなげるゲーム。
さらにそこからロングコントへ。
ドラゴンポールみたいなバトル漫画だなあと眺めていたら、高佐さんがジョジョ立ちの末、とうとうDIO様になりました。無駄無駄無駄無駄ァ!

主役はマツクラさん。そっと気配を消して、目立たないようしているところを引っ張りだされる(笑)しかしさすが役者、一度役に入ると誰よりもどっしりと腹の据わった演技なのです。マツクラさんと高佐さんの必殺技対決ポーズで1週間は笑えました。

はぁ~ワラインプロで見るたびに勢登さんに惚れ惚れ。
とにかく明るい勢登さんは、どんな場面も喜劇にしてくれるムードメーカーなんですよね。
知らず知らずのうちに緊張が漂う舞台上に、カラリと明るい風を送ってくれるのはいつだって勢登さんなのだ。

今回は久しぶりにモクレンのお二人が参加してくれて、ゲームのテンポがとても良かった。
ストーリーが問題なく進んでいると、きっと他の演者さんは止めにくいのでしょうね。
観客がいつまで続くのかな?と心配になった頃に介入してくれる野村さんの存在が心強いし、安心して観ることができる。
勢登さんを歌わせた矢島さんのピアノも最高でした♪