2015年4月14日火曜日

『ごきぶり』のポーカー vol.2

出演者:MCラブレターズ溜口
うしろシティ金子 巨匠岡野 キングオブコメディ高橋 ハライチ岩井 R藤本

8種類の害虫カードを押し付け合い、相手の嘘を見抜きながら進めるカードゲーム「ごきぶりポーカー」。
手順でやることは簡単。相手を指名して手札からカード選び「このカードは○○」です、と宣言をする。
指名された相手はそれを嘘or本当で答える、もしくはカードを見て今度はそのカードを使って指名する側に回ります。

詳しいルールはR藤本さんもおすすめ、高円寺のゲームショップ「すごろくや」のページで確認をどうぞ
http://sgrk.blog53.fc2.com/blog-entry-534.html

このごきぶりポーカーを芸人さん達がプレイするのを客席で楽しむライブです。
主催は芸人狼でおなじみのスラッシュパイル。

今回のライブでは
・各自1枚害虫カードを押し付けられている状態からスタート
・同じカードが3枚溜まる、もしくは全種類コンプリートしてしまったら負け
・同じカード2枚集まりリーチになった人は、出す手札を観客だけに公開する
というルールになりました。
最後のゲームは時間がなかったので、害虫カード2枚持ちからスタート。

Vol.1はもう2年前なのですが、今回は初回よりぐっと見やすくなっていました。
なんといっても舞台の形がこのライブ向き!ステージに対し2方向に客席がある二面舞台です。
手札を出すプレイヤーが舞台の中央、オーケストラで例えると指揮者の位置・向きに立ち、指名された相手はその対面にいる。
すると両サイドに座っている観客から、横顔がちゃんと見えます。

また、客席に手札を公開するという特殊ルールの時に、MC溜口さんが見えやすいようにサイズを大きくしたカードを客席に向けて見せて回るのですが、この動作の時に対戦相手にカードを気付かれる心配がありません。
前回のOFFOFFシアターでは出演者は全員客席を向いていたので、これがちょっと危うかったんですよ。

それと、出演者がちゃんとしていた(笑)
前回は初めてMCを任された溜口さんがテンパっている上に毒舌キャラで頑張り、出演者は全員そんな溜口さんをイジりたくてしょうがない人たちだから、もうワチャワチャしっぱなしでしたからね~。
溜口さんのMCももう手慣れたものです(たまにゲーム展開に興奮しすぎて、やるべきことを忘れちゃうけれど)

今回のライブ。結果から書くと、3ゲーム全て高橋さんの負けでした。
いや~これは意外でしたね。嘘をつくのが下手というわけではなかったと思うけれど。やたらと作戦を読まれてしまった。
3ゲーム目の「あと2種類集まるとコンプリート。しかも他のカードもリーチだらけ」という瀕死状態の得点ボードを見て、ゲームに詳しいR藤本さんが「こんなのほとんどお目にかかれないぞ」と叫んだくらい。
ここぞという時の運がないのかな・・・。

そんな高橋さんを翻弄したのは金子さん。
最初の数ターンを観察すると
「わかった!これは嘘をつくゲームだけれど、意外とみんな嘘はつけないんだ。この世の中と同じだ」
と哲学的な台詞を吐く。
その台詞通り攻め方もかなりシンプルで、裏を読みすぎてしまった高橋さんが自滅をすること数回。
高「なんて素直な子なんだ。なんで、そんなに表ばかりなの!」
あと、考えていることを全部口で言っちゃう。
高「口に出して計算するタイプ?“隣から1かりてきて~”って」

ゲームライブでお見かけするのははじめてましての岩井さん。
片手をクルクルッと廻してカードの宣言をするのがお茶目ですね。
相手のカードに関する推理を長々としゃべり、結果的に勝負はしないで「(カードを)見ます!」と叫び次の人に順番をまわす=まわし芸みたいなものを確立し始める。
偉いもんでこれを何回か続けていると、見ます!宣言だけで客席から拍手が沸くようになる。

そして、ブラフをかけて相手をだますことがいかにも得意そうなギャンブラー岡野さん。
ゲームの定石を理解するのも早いし、実際かなり強かったですね。
リーチがかかって危ない場面が何度となくあっても、そういう場面で相手が仕掛けてくる攻撃をきちんと読む。実際よく当たる。
彼はあのニヤニヤ顔で「わたくし正直者です。嘘などついておりません」と言いながら、いけしゃあしゃあと先輩を騙す姿がリアルねずみ男だもの。
巨匠の知名度が上がれば、笑うせぇるすまんやナニワ金融道実写化のキャスティング担当者が、彼を放っておかないでしょうに!

最後にべジータでやってきたR藤本さん。
ユーモアチャンネルでは、自作のオリジナルゲームを披露するくらいのゲーム好き。
ボードゲーム・カードゲームマニアとしては、ゲームに参加したくてたまらないのに、
べジータのキャラがあるからツンとすましていなければならない。
ごきぶりポーカーは相手を指名するので、経験者はどうしても避けられがちになり、
藤本さんにはなかなか指名が入らない。
俯いたまま座っている姿が、公園でお友達の輪に入れない男の子のようでなんだか可愛い。

巧い人が一人いると、ボードの枚数から手札を予測する方法や、順番をあえてまわすことで他の人を追い詰める方法など、色々なパターンを見せてくれるので観客も勉強になります。
逆に定石がわかっているだけに、あまり深く考えず型破りな攻撃をしてくるプレイヤーに慌てることもあり。
何を狙ったかさっぱりわからないカードが出た時、べジータ様から「貴様!いま誰に何をしようとした?!」という名言が出ましたよ。

観客も一緒に考えるので、終盤は少々脳がしびれたけれど面白かった。
第3弾があれば是非また観に行きたいです。
他のゲームライブでもいいですね。
アンケートにはとりあえず「キャットチョコレート」と書いてみたけれどどうだろう?