去年はスーパーディナーショー。
今年はスーパービッグショー。
ハロウィンとかけた大人の小噺を披露しつつMCを勤めるのは、去年に
引き続きタッカーノさんだ。
ちなみに物販担当も元リンゴスターの小川さんだった。タッカーノさんがお客さんも興奮しすぎて軽トラをひっくり返さないよう
にね!と注意した後、溜口スーパービッグショーのOP映像が流れる。
スーツ姿でラ・ラ・ランドを軽快に踊りながら、このライブのクレジットを
人力でテロップ処理→ばら撒いてマツケンサンバに突入。
そして「溜口スーパービックショーのテーマ(VACATION)」を歌いながら
ご本人が登場。
今年も笑顔と真っ白なスリーピースが眩しい。歌声を褒めたたえるタッカーノさんとキャッキャしながら、物販の紹介など。
今回の物販は神保賢志さんデザインのアクリルキーホルダーとトレーナー
で、実は完全に溜口さんの実費で制作したものらしい。
開演前にほぼ売切れ状態だったので、借金を負わずにすむとホッとしていた。
(私の年代には可愛いが過ぎて手が出せなかったよ。ごめんね)
まずはみんな大好き、溜口さんの歌唱コーナー。
今回のカバー曲はこちら。
・NEWS NEWSニッポン
・森進一 冬のリヴィエラ・槇原敬之 どうしようもない僕に天使が降りてきた
・SMAP 笑顔のゲンキ
歌う溜口さんはますます輝きを放ち、最前列に座った私は観たいけれど
近すぎて照れちゃうという困った状況になっていた。
去年の氷川きよしといい、色々なジャンルを歌いこなす姿に感心する。マッキーの大好きな曲に嬉しくなったし、冬のリヴィエラはどうしたって
名曲で、艶やかに歌いあげる姿に見とれてしまう。
お次はごく一部に好評のため、今回も採用されたディナー(を食べる場面を
眺める)コーナー。
カルボナーラの卵にフォークを刺した瞬間、客席からシャッター音が鳴り響く(しかも連写)。
食べる姿って需要があるんだね...。
トークコーナー中にどこからか鳴り響く声がする。
溜「(腕時計をのぞき込み)あっ、博士!」
タ「これはどういう世界観ですか?」
喫茶店で偶然知り合った紳士が博士で、元気が出るドリンクを貰ったのだと話す。
「本番前に10本飲んじゃいましたよ」
「な・なんだって!あれは1日1本以上飲むと恐ろしいことになるんじゃ!」ドリンクの副作用で巨大化してしまった溜口さんに、タッカーノさんが
頭を抱える。
戻るまでに30分かかるなんて、これからどうすればいいんだ。
そこに颯爽と現れたのは、去年に続きお忍びで渋谷を歩いていた
トム・クルーズ。
タッカーノからのお願いを快く受け入れた世界的大スターが、手品で時間を繋いでくれる。
前回は失敗する姿がネタになっていたが、今回はしっかりとした手品だった。
成功したり失敗したり、浮かれてタネが見えちゃったり。
コーナーの間には溜口さんとのバーチャルデート映像もあり。
次は豪華執筆陣によるピンネタを5本披露するコーナー。
・男子新体操スティック(作:ラブレターズ塚本)
人数合わせでやったこともないのに新体操選手権にかりだされた高校生。ストーリー性をもたせた演技を試みるも最低点を叩きだす。
・タイムスリップ(作:せきしろ)
タイムスリップに成功した男。今は何年何月かを知りたいが、周りの人々にタイムスリップのことが
ばれてはいけないと、ポルノグラフィティの人数・MAXの人数など質問を
繰り返して、年代を狭めながら探ってゆく。
・大喜利番組リハーサル(作:渡辺佑欣)
大喜利番組の本番直前でピリついている現場。担当ディレクターがスタッフに叱責を飛ばしながら、きっかけのリハーサル
を行っている。
芸人や大喜利に熱いリスペクトを持つ彼は、出演芸人に見られていると
思うと、今までの様に適当な回答を出すことができない。
・幸運の青い鳥(作:せきしろ)
ラジオ番組の投稿が全く採用されず落ち込んでいる男。童話のように青い鳥が幸せを運んでこないかなとぼやきながら帰宅すると、
なんと部屋に青い鳥が現れた。
青い鳥、思っていたより相当デカイ。翼を広げるとタカくらいある。
扱いに困るよ。
・親愛なる塚本に送るコント(作:北山拓)
単独ライブの打合せで塚本にダメ出しをされムカつく溜口。翌日、遅刻して飛び込んだ楽屋に相方の姿はなく、自分の声に反応して
動く髭そりがテーブルに置いてあった。
「まさか・・・お前塚本なのか?」
せきしろさんのタイムマシンはSFと芸能ネタの融合具合が絶妙。
青い鳥は6畳一間にでっかい鳥が羽ばたく姿が目に見えるよう。
大喜利リハーサルの渡辺さんはさらば青春の光の座付き作家と知り、
思わず溜口さんの役を森田さんに置き換えて想像する。
怒鳴るシーンが関西弁でよりキツくなり、それ故にラストで照れるギャップが可愛いだろうな。
最後のコントはフジテレビのディレクター北山さんによるもの。
ラブレはこういうメタなエモいコントを書かれがちだし、自分達でも作りがちだよね。
髭そりと化した塚本さんと西岡中学校を演じるシーンに大爆笑。
(ちゃんと塚本さんの歌パート部分だけブイーンと鳴る)
せっかく塚本さんに向けたコントなのに、本人は弱い人たちの稽古中で
今日は会場にいないというオチがついた。
ラストは今年も溜口さん脚本・演出による人情劇だ。
(キャスト)
高校教師・溜口佑太郎:溜口佑太郎不良高校生・拳:肉体戦士ギガ
拳の母:ターリーターキー玉遥香
新任教師・溜口はクラスの札付きの不良・拳には何か事情がありそうだと
気づき、彼の家を訪れる。
拳の家は母子家庭で母親は働きづめ、親子でクリスマスを過ごしたこともほとんどない。
今は荒れているが、幼い頃はボクシングに憧れて自分も強くなり母を
守るのだと話してくれたという。
溜口は拳にボクシングを奨め、彼の真っすぐな努力を目にして自分もかつて
の夢であった歌手の道に再挑戦することを心に決める。
ライブのエンディングでは、やっと役を降ろして一息つく溜口さんの姿が。
歌の歌詞、ピンネタ5本の台詞、手品の稽古、映像撮影、グッズ手配etc。八面六臂の活躍の陰でやはりストレスが溜まり、ライブ当日に事務所の鍵を
なくしかけたそうな。
タッカーノさんが「台本の厚さが去年の3倍くらいあったんですよ」と
教えてくれる。
アンコール曲は去年のラブレターズ単独ライブのOPテーマ「渋谷でパー
ティ」だった。
スターのオーラを放つ溜口さんを目の当たりにすると、いつもソワソワしてしまう。
多分「この人は小さな会場で収まる人じゃない」という期待なのだと思う。
ちょっぴり寂しいけれど、手が届かなくなるところまで売れて欲しい。
そして、めちゃくちゃ大変だとは思うけれど、来年の開催も期待しています。