チケットをお譲りいただき、2年ぶりのジョイビジョバライブに行ってきた。
小劇場にハマっていた頃にライブは経験していない。
そりゃ観たかったよ。でも、とてもじゃないけれどチケットが取れなかった。
ハイレグジーザスのフェスと、NYLON100℃のガンビーズショーで触れたくらい。
彼らはその勢いのままメディアの世界へ行ってしまった。
TVの深夜でメインのコント番組を任されるという、今思えば破格の扱いを
受けて誕生した「さるしばい」「ロクタロー」は大傑作で、毎週録画をして
楽しんだVHSがまだ押入れのどこかにある。
そのまま波に乗って人気者になるだろうとワクワクしたのに、活動休止になってしまった。
もちろん彼らの中で方向性の違いなども色々あったのだろうが、私はよく知らない。
ただ、バラエティ番組の型に無理やり押し込まれ身動きが取れない様子の
ジョビジョバを見て、私達のヒーローを潰された気分でTVを少し恨んだ。
ジョビジョバの復活は奇跡だ。
だって、メンバーのうち2人はすでにサラリーマンとお坊さんで芸能界にはいない。あの頃を懐かしむトークライブや、熱心なファンだけに披露する小さな
ファンイベントの公演ならば難しくないかもしれない。
GWに開催されたライブは違う。
公演数も規模も充実した物販やスタッフワークも、沢山の人達が本気で
動いた立派な公演だ。
当時のファンだけではこの規模の客席は埋まらないだろう。
空白の期間にジョビジョバの伝説を聞いた人達も、生で見る事ができるこの奇跡に喜び足を運んでいる。
さるしばいやロクタローは演劇界にもお笑い界にも影響を与えた。
彼らのようなコントが作りたいとその世界に飛び込み、プロになった人達もいる。
何よりメンバー全員が、ジョビジョバというグループへの愛を持ち続けたか
らこその復活劇だ。
前回も今回も昔のキャラクターや設定が出てくると聞き、私はだいぶ内容
忘れちゃってるから大丈夫かなと少しだけ不安だった。
ところが見始めたら脳内の記憶がよみがえること!マギーのセコンド!六角さんのプロレスラー!C.W.ニコル!
初見の人にわかるだろうかと不安だったが、連れて行った家族は問題
なく笑っていた。
プロレスネタや野球ネタが多いから、なんなら私より楽しんでいた(悔しい)。
コントライブを見慣れると、今3人出ていたから着替えや休憩を考えると
次のコントは3~4人かな、なんて野暮な目線で見てしまう。
それをあざ笑うかのようにどのコントでもぞろぞろと出てくる皆さん。えっ、休まなくていいの?マギーとハセと坂ちん出過ぎじゃない?
あと暗転の短さありえなくない?
6人でやるコントを目いっぱい堪能しているジョビジョバが愛おしくて堪らない。
そして、彼らの目指すところは一貫としてザ・ドリフターズなのだなと嬉しくなる。
平成のドリフターズにはならなかったけれど、進む道が違えど沢山の人達の
想いが募ればかっこいいおじさん達はいつだって復活できるし、こんな
凄ぇ公演打てるんだぜ!という大きな夢をみせてくれる6人。
特に、明水さんと石倉さんは公演が終わればお坊さんとサラリーマンに
戻って働くわけで、それって社会人の夢だよ。
痺れるほどかっこいいよ。