ラバーガール、ギース、ジンカーズの3組がお互いに新ネタを披露して
舞台上でアドバイスし合うというライブ。
ゲストにシソンヌ。
今回初めての参加なので、もっと喧々諤々と笑いを交えながら
積極的に意見を言い合うのを予想していたら、
「何かアドバイスのある方は?」
「いや~・・・・」
「・・・・(首をひねる)」
「うーん・・・もう完成してるっていうか・・・・」
みたいなトーンだったので、少々拍子抜けしてしまった。
お客さんお金払って観に来てるんだし、もっと何か言ってもらわないと!と
なぜかこちらがハラハラするという。
多分同じ焦りを持っていたシソンヌが、何とか意見を捻り出して
提示しようと頑張っていた。
ただ、今から思えば予想とはライブの傾向が違っただけで
「会議とは言いつつ一応客席の目線を意識して、あえて積極的に意見を出す」
「芸人同士の素の意見交換(言いにくいなぁという気持ちを隠さず)を
そのまま客席にお届けして楽しんでもらう」
新ネタ会議は多分後者のライブ。
その証拠にシソンヌ以外のレギュラーメンバーは、この沈黙多めの
意見交換のやりとりにまったく焦りはなかったし、リピーターがメインの
客席もこの雰囲気に十分満足していた。
自分ばかりが勘違いして焦っていたのね。
落ち着いてみてみると、さすがにプレイヤー側から出る意見は
見ている側からとは違うなぁと感心するものが多い。
これからあちこちでかけるネタだと思うので、内容については
書かないけれど
「4分ネタの割りには盛り上がりシーンが遅い」
「会場が大きい場合に細かい仕草が伝わらない」
「そもそもショートコント連作はKOC決勝には難しいというジンクスがある」
「第一声や服装を変えないと職業がわかるまでに時間がかかる」
「一度はけてから戻ると舞台に広さが出る」
などなど。
また、「これを見て、お笑い評論家の人だったら○○とか意見
言いそうだよね」「あ~、わかる」という会話もあり。
評論家の的外れな意見に、わかってないな~違うんだけどな~と
苦笑している芸人さんの苦労が垣間見える瞬間。
柔らかめのアドバイスはしても決して否定せず。
お互いにネタを作る苦労を知っていて、リスペクトしあう芸人さん達の
まったりとした良い雰囲気に浸り、私もやっとリピーターの方達と
同じ気分でこのライブが見られるようになったよ!
もうライブも後半だったけど!
ジンカーズのオンリーワンなネタが好き。
シソンヌの演劇的なコントもいい。
しかし賞レースがからむと「○○らしくていいね!」では済まされない、
勝つための戦略が必要となってしまう。
笑える箇所の多さであるとか、テンポであるとか。
だから多くの芸人さんは「賞レース用のネタ」を作るのね。
ふわふわしつつも笑いどころを沢山散りばめているラバーガールの
ネタはとても賞レース向きに見える。
ギースは・・・ギースは不思議だよねえ!
独特な設定を持つシュールなコントは一般受けしにくそうなのに、芸能人や
テレビといった大衆的なものを意外なほど盛り込んでくるから
案外ポップなイメージ。
私はどうこう語れるほどお笑いに詳しくはないのだけれど・・・
ふぇ~みんな違ってみんないいのにねえ。
難しいもんだなー。