2013年7月16日火曜日

ハイリンド「ヴェローナの二紳士」

初めて見るシェイクスピア作品。
演劇を見続けていると、なんだかんだでシェイクスピアに触れることは
多く、しかも毎年こどものためのシェイクスピアに通っていたので
メジャーどころは大体押さえているはず。
・・・上演されないものにはされないだけの理由があるよねー(苦笑)
やっぱり結末がえ~!!という展開だったけれど、最初から
「シェイクスピアの若い頃の作品でご都合主義」と説明されて覚悟は
できてましたから。はい。
 
というわけで今回は役者さん重視で観劇してみた。
抜群に良かったのがスピード役の江戸川卍丸さん。
なんて勘の良い役者さん!
シェイクスピアのような長台詞の多い芝居では
間違えずに台詞を言う→不自然にならないよう抑揚をつける→感情を乗せる、
という3段階が多分必要で、この行程を無理なくこなすのはかなり
難しいと思うのだけれど、彼はパーフェクトだったなあ。
 
しかも身体能力が高くて、演技と台詞と身体がぴったり一致しているような。
花組の谷山さんに近い感触。
以前におおのの「東京モダンガール」で見ているはずだけれど、今回の
ように広い舞台で動きの多い役の方が魅力的かも。
 
そしてはざまみゆきさんのジュリア。
男装してからのジュリアが切なくてね~。
シルヴィア姫の優しさに触れて「ジュリアは感謝いたします・・・」と伝える
場面で、彼女の心に溢れたであろう感謝の気持ちが台詞から
そのまま零れていてジーンときた。
おのれプローティアス!
 
シルヴィアは容姿端麗で品がよく、しかも心まで綺麗で
気丈なお姫様。
この役を無理なく演じていた木下さんも素敵だった。