今月末から始まるウィーン・ミュージカル・コンサート2。
ぐずぐずとチケットを取らずにいたらおけぴさんでパンフレット付きの
チケットが発売、しかも購入者は抽選でオーケストラリハーサルの見学が
できる、というので購入したところ当選!
会社を早退していそいそと渋谷Bunkamuraへと急ぐ。
今回はあくまでもオーケストラの音あわせで、キャストの参加はなし。
いえいえ、がっかりなどしませんよ。
芝居好きとしては、普段入れない劇場の裏側に潜入するだけでも
嬉しいもの。
「5月 パリオペラ座行き」なんて書かれている巨大な箱を見るだけで
テンションが上がる。
地下のリハーサル室後方にパイプ椅子を二列並べてもらい座る見学者。
部屋の中央にはオケの皆さん。そして全体を見渡す位置で指示を飛ばすのは
もちろん踊る指揮者・塩田さん。
緊張する私達に「リラックスして下さいね。NYフィルもウィーンフィルも、稽古を
一般に公開しているものなんですよ」なんてトークをして下さり。
1時間程のリハーサル風景を見せて頂いた。
いや~、あんなに細かく変更を入れるものなんだなあ。
楽器を変えてみる、テンポの上下を試す。全体の流れを考えて塩田さんが
各パートにコメントを入れ、ミュージシャンはそれに答える。
ミュージシャンの方から「その変更だとココが・・・」と指摘する場合もあり
前日に決めた変更がまた戻るパターンもあるようで、その都度譜面に
書き込みをしているけれど、グジャグジャにならないの?消えるボールペンとか
使っているの?と余計なことを気にする私。
当日演奏される曲目までもう発表されているので、あまりネタバレは気にしなくても
いいと思うけれど一応ざっくりと。
1時間ほどのリハーサルの中でモーツァルト!とレベッカの曲を少々。
他はほぼダンス・オブ・ヴァンパイアの曲だった。
もうね、自分の中のダンス・オブ・ヴァンパイア、いや、Tanz der Vampire好きの血が
騒いでたまらなかったーーーー!!!
12年ほど前にこのミュージカルの追っかけしてたんだもの。
狭いリハーサル室で聴く生のオーケストラの迫力は想像以上で、まるで自分が
オケピの中にいるよう。そして目を閉じると、あの懐かしいライムント劇場にいる
気分だった。
オリジナルキャストArisのアルフレートは天使の羽のように軽やかな歌声。
ザーラ役のConnyはどこか切ない色気とハスキーな声を持つ、その後のザーラでは
あまりお目にかかれないタイプの女優だった。
私が出合った頃にはもうSteveは出ていなく、いつか彼の歌声を生で聴いてみたいと
夢見ていたのに、残念ながらこの世を去ってしまう。
そしてなぜかウィーンのTdVは歌と演奏のテンポがめちゃくちゃ速くて、後からCD
を聴いたらその速度の違いに驚いた程だった。
まだ20代の新人で、なよなよとしたオカマ演技が絶品だったハンガリー俳優
Mate Kamaras。約10年後、彼のステージを日本で頻繁に見ることができるなんて
ウィーンのチケットBOXで必死に学生券を取っていた私に教えてあげても
決して信じてはくれないだろう。
ドイツ語とミュージカルと一人旅。
私の青春の日々。
<ウィーン・ミュージカル・コンサート2>
出演者:マヤ・ハクフォート、マーク・ザイベルト、アンネミーケ・ファン・ダム
イングヴェ・ガーゾイ・ロムダール、ルカス・ベルマン、ケヴィン・タート