芸歴3年、よしもと期待の若手ニューヨーク。
彼らのネタを先輩達がトリビュートするライブだという。
出演:犬の心、アームストロング、ゆったり感、ライス、
少年少女、インポッシブル、チョコレートプラネット
ラブレターズ
どういうことなの・・・?と浅草花月へ出向き、1本見終わる辺りで
そういうことか!と。
先輩たちがかわいい後輩のネタを使って遊びまくる、イジり倒す。
本人達は自分のネタが蹂躙される横で、なすすべもなく座り
その様子を眺めていなければならない。
なんという羞恥プレイ。
「うわあ、本物のニューヨークさんだ!バチバチエレキテる見てます」
「芸歴とか関係ないっす。超☆リスペクトっす」
「やべえ、顔とか見れねえ。お前握手してもらえよー」
やめてください勘弁してくださいと懇願するニューヨークをガン無視して
次々と繰り広げられる茶番劇。
「(コブシを突き上げて)ニューヨークへ行きたいかぁ」
と、ありもしないお約束を定着させにかかるMCピクニック。
やたらと皆取り入れてくる嶋佐さんのオールバック。
(ライス関町さんの髪型が大変なことに)
よしもとに疎い私もなぜか「自衛隊の休日」と「ストリート
ミュージシャン」コントを知っていた。テレビで見たのかな?
シンプルな設定が多いので、素材として手を加えやすいかも。
強烈だったのはキャラは濃いは下ネタが酷いわで、さすがの
ニューヨークも「俺らこんなネタ作ってない!」と悲鳴をあげていた
インポッシブル。
大きい方のハマーが!
漫才やっているライスは初めてみるかも。
あ~やっぱり余裕があって上手いなと感心していたのに、途中から
悪質な屋敷さんモノマネにw
先輩たちはイジるところは徹底的にイジるけれど、ちゃんとお客さんが
困らないように必要な部分はきっちり演じていているのはさすが。
同じコントを選んだのが少年少女と犬の心。
少年少女が完コピだったので、後からやった犬の心がネタのどの部分を
変えて加えたのかよくわかる。
細部や設定を変えるだけで君達のコントはこんなによくなるんだと
実演して教えてくれた押見パイセン素敵だわー。
「(ニューヨークは)荒いけどな!磨けば光るぞ!」という激励に
会場からも拍手が送られる。
さて、お目当てのラブレターズ。
よしもとの先輩じゃないし、さすがにこの状況で他の出演者みたいに
おちゃらけるわけにはいかないよね。
完コピするのかしら?と思ったらとんでもない。
素晴らしい作品を作って敵陣に乗り込んできた!
クイズを題材にした漫才をコントに作り変えた、らしい。
らしいとしか書けないのは、私が元ネタを知らないから。
作り変えたといっても、出てきたクイズをラブレターズの青春学生コント
に組み入れた構成、らしい。
“ ラブレターズ feat ニューヨーク ”的だったのではないかと。
“ ラブレターズ feat ニューヨーク ”的だったのではないかと。
伏線がしっかりはられ、オリジナルのクイズ(塚本さん自作!)を
使った感動的なラストにつながる展開は、客席から思わず
うわぁ~と溜息と歓声が漏れた。
また、このしっとりしたシーンを演じる溜口さんの表情が細やかで
見惚れてしまう。
塚本さんの書く技術と溜口さんの演じる技術が相乗効果を生み
コントのレベルが凄いことになってる!
ライブ後のユーストリームによると、資料DVDが届いたのが一週間くらい前?
他芸人のネタから作ったという性質上、このコントは今回限りしか
かけられないはず。1度きりのコントにここまで質の高いものを用意する
気概が素晴らしいし、元ネタがあればこれくらいのコントは短時間で
簡単に作れるよということであれば、それはそれで恐ろしい話でもある。
末恐ろしい方面で。
ピクニックさんが思わず呟いた「ラブレターズって、やっぱり凄いんだね」の
言葉に深くうなずき、唸ってしまった日曜の午後。
それにしても浅草花月は愉快なタイトルのイベント多いな~。
「パンティを語る会」
「歌を歌い、その曲の感想を言い合い、歌った本人に突き刺さる
熱のある感想を言った人が次に歌える会」
「お客さん知識王決定戦!芸人が出す芸人クイズをあなたが答える」
わあ・・・お客さん来るのかな(←失礼)
でも、こんな実験的である意味客入りを度外視した面白イベントを
たくさん打つことができるのは、自分の小屋だからこそだろうね。
視聴率を気にせずに作れるから、たまにNHKからぶっ飛んだ番組が
出てくるようなもので。
このニューヨークトリビュートも、実力派の多くの先輩と才能ある後輩がいる
よしもとだから成り立つライブだったわけで。
大手の余裕と遊び心を見せつけられたライブでありました。